これまでずっと恋人がいた。結婚もしていた。去年の春に離婚した。私はそれからまる1年ひとり。家には猫が3匹いるけれど。男性のパートナーがいない日々というのは、凄まじく寂しい。よくよく考えたら17〜30まで一人になったことがなかった。
長い間、相手がいたくせに一人になりたいと思っていた。相手がいたところで、人間が抱える孤独感というものがなくなるわけじゃない。相手がいれば、自己の問題を考える時間は減り、その代わりに二人の関係構築の時間が設けられる。二人の問題に向き合うことで、自分の問題から目を逸らすことが許された気になっていた。本当は自分の問題を解消しなければいけなかったのに、二人のことばかり考えていた。
自分のことはいつも置き去りだった。だから二人の関係性が円くなるにつれて、自分の問題が浮上する。お前さ、人といることで上手くいってる気がしてるみたいだけど、錯覚だよ?ーーそれに気づいてしまった私は自己のトラウマや精神上の問題に一人で向き合うことにした。これは隣に誰かがいたのでは立ち向かえない作業。今は自己と向き合い、建設的な生き方を提案している段階。
私が私と向き合い、この寂しさの飼い慣らし方を修得した時、恋人をつくることが許される。己の孤独を理解した人間は人のことを正しく愛せるのだと思う。とりあえず、今年は一人で生きていく。