8時過ぎに起きて、シャワーを浴びて、化粧をして朝ごはんを食べにいく。昨日の寒さが嘘みたいなあたたかさ。ホテルに戻る道すがら和菓子屋さんがあり、Mが覗きたいというので立ち寄ってみる。祖父母にモナカとどら焼きを買う。ホテルをチェックアウトして、せんだいメディアテークへ。思った以上に見応えがある展示で、半日くらいはいたかった。じっくり見たかったものが冊子になっていて、買おうとしたらMが「誕生日プレゼント何も用意できてなかったから買うよ」と言ってくれたのでお言葉に甘える。
仙台駅でMの買い物に付き合い、各自お土産を買い、笹かまのお店で一杯やる。Mは以前、仙台に来た時にここで飲みたかったらしく、今回実現できてうれしいと言っていた。
違国日記で槙生が朝に醍醐達との関係を「学生時代の友人が一生ものとは言わない 大人になってからの方がかえって気の合う友達もできた …お互いを十何歳から知っている人間がいてくれることは ときどきすごく必要だった わたしにはね」と話すシーンがある。人間関係において、付き合いの長さ、会ったり連絡を取ったりする頻度は相手との親密さに関係しないと思っているけれど、中学時代から今に至るまでの自分を知っているMの存在の心強さは間違いなくある。私たちはびっくりするくらい気があって、好きなものが似ていて、真逆の人生を歩んでいる。帰りの新幹線の中で、「何気に私たち、10年に一回のペースで旅行してるよね」という話になった。確かにそうだ。次に行きたいところの候補を話し合いながら宇都宮駅に到着。改札まで迎えに来てくれた父が「2人とも同じ色の服だね」と言っていて、私たちは笑い合う。実家で夕飯を食べて、自宅への帰路を目指す。とても良い誕生日旅行になった。