今日から隔週開催の読書会がスタート。新しい習い事を始めるのに似た気持ちでワクワクする。課題図書の最後の1編が読み終えていないまま当日を迎え、かつ、予定より1時間以上遅く起床してしまい、かなり焦る。バスで読書をすると酔うので(電車では酔わない)、赤信号のたびに本を開き、バスが動いたら本を閉じる、を繰り返して何とか読み終える。
課題図書の『東京奇譚集』は発売当初読んでいたはずなのだが、十数年ぶりに読み返すと内容の大半を忘れていた。こういう日常に潜んでいる偶然や不可思議な体験をすると誰かに話したくなるし、人のそういう話を聞くのも好きなので総じて良い読書時間になった。今日の参加者は男女合わせて10人。多少の流動性はあれど、基本的にはこのメンバーで5月までやっていくらしい。『東京奇譚集』には5つの短編が収められている。最初のそれについて話して、どんどん脱線して、戻って、また脱線して、を繰り返していたら1時間近く経っていた(読書会は2時間予定)。能登半島地震にまつわること、飛行機ペット同席問題、嫉妬、愛しているけど好きではないこと、3という数字、井戸とフロイトなどなど、あらゆる話をした。「モヤモヤするということは、それについて真剣に考えていたり関心が高かったりする証だよ」という言葉に救われる。課題図書という共通言語を土台に、会話が良い意味で発散していく時間は潜水みたいだった。気付きと刺激と内省を行ったり来たりしながら、話したいことがどんどん湧いてくる。こんな時間があと10回以上あるのか。最高すぎる。予定時間を大幅にオーバーして初回終了。参加者のSさん、Kちゃんとランチをして15時頃解散。帰りのバスで、ゲージに入っている小型犬がずっと吠えていた。飼い主も「静かにしようね」と言い聞かせていたが、バスを降りるまで続いていた。動物アレルギーの身内や友人がいるので、個人的には動物の機内同席には反対なのだが(そもそも動物にとって移動自体が相当なストレスになると考えている)、バスでもこうなのだから、飛行機内はやはり厳しいのでは?と思わされた。
18時頃、歩いて歯医者へ。行きはみぞれだったが、帰りには傘はいらなくなっていた。夕飯を食べて、日記祭のレポートに数箇所赤字を入れて返送する。トークショーで話したことをそこまで覚えていないので、こうしてレポートという形で残ることがうれしい。常備菜を作って、今こうして日記を書いて、これからお風呂に入る予定。完璧で充実した土曜日が終わろうとしている。