読書会(レイモンド・カーヴァー「大聖堂」)の後、時間を潰しながら鍼灸へ。脈診で「わー、カナコさん、これは辛かったでしょう」と言われる。そう、私は辛かったのだ。年末から今日まで本当に辛かった。辛い辛い辛い!と叫びたかった。ここまでメンタルが落ちることは滅多にない。メンタルヘルスや心理学の知識を総動員した対処法を実践しても全く浮上せず、どんどん海底に沈んでいくような日々だった。辛いと言っても自分にしか解決できないので、発散したい気持ちはあっても誰にも言えなかったのだ。というか、誰かに言っても仕方ないと思ってしまうのだ。Mさん曰く、東洋医学でいう、哀と怒の間、憂という状態らしかった。確かにいろいろ憂うことがあるので、己の身体の素直さに驚いてしまう。気持ちも身体もほぐしてもらい、何とか回復する。帰り道、ヒカリエに寄り道して美容師さんの結婚祝いを買おうとしているとき、新卒時の大先輩の訃報を知る。父にすぐ電話をしたが出なかった。結婚祝いは悩みに悩んで野田琺瑯のタッパーウェアにした。奥さんの好みがわからないので、シンプルかつ実用性があるものに着地した。しばらく後輩とやり取りをして、その間に父とも電話して、先輩たちにも連絡をする。とりあえず心身ともにあたたまらないといけないと思い、帰宅して鍋を作って明るいコンテンツを観ながら食べて、食休みをしてから生薬の入浴剤を入れた湯船に身を預けた。