桜木町の横浜市民ギャラリーを目指して電車に乗り込む。横浜は遊びに行く、というより舞台やパフォーマンスを観に行く場所なのだが、それでも苦手意識がある。池袋もそう。人が多すぎるのと何度も道に迷って時間を無駄にしたり遅刻したことが理由だと思う。電車の中で昨日から読み始めた内田也哉子『BLANK PAGE 空っぽを満たす旅』を手に取り、開いて文章を咀嚼しているとあっという間に桜木町に着いた。
今日は連詩を作るワークショップ。講師は日記のワークショップのファシリテーターだった大崎さん。大崎さんだけを知っていて、周りの人を知らないのが不思議な感じ。指定の四文字から文章を作る準備運動をしてから、連詩作りへ。3枚の絵を見て、気になる絵の連詩を作るというギャラリーらしいアプローチ。直感的に気になった絵が人数多めだったので、次に気になった高松次郎『宮沢賢治「水仙月の四日」より 日暮れを待たず雪婆んごがやってきた(1984年 シルクスクリーン)』にした。同じグループには視覚障害を持つ方がいらして、その方にどんな絵かを説明したり、その説明の中で個々人の解釈の違いが浮き彫りになったりして、さまざまな言葉を浴び、視点の違いを共有した。「水仙月の四日」は誰も読んだことがなかったのだが、ギャラリーの方曰く、物語を想起させる連詩になったとのこと。なるようになるものなのか。他のグループと比較すると、動詞が多めで時間の経過を感じさせる仕上がりになっていた。参加者それぞれが楽しい、面白いと言っていて、私もそうだよ〜!と肩を叩き合ったり、握手をしたくなったりした。言葉のことだけを考えていれば良い時間は密度が高く、熟したワインを飲んでいるかのようだった。帰り際に大崎さんにZINEについて相談をして、17時頃電車に乗り、新年会へ向かった。