空想の翼

kanatanakano
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幼児の頃は今みたいにセッカチではなく、ふわふわとしたタイプで、おっとりというよりのんびり、のんびりというより鈍臭いがしっくりくる子供だった。

姉や当時住んでいた団地の友達、幼稚園の友達のペースに追いつかない事にも気づかずとろとろと動いていたし、それは親族の集まりでも一緒だった。

私は早生まれで、姉とは学年こそ一つ違いだけれど歳は2歳違う。従姉兄達は10歳以上離れていたけど、姉は活発で動きがとにかく早かったので(よく迷子にもなった)従姉兄達の遊びにも混ざっていた。

私は団地でも、幼稚園でも、親族の集まりでも、だいたい一人片隅でふわふわと空想の翼を使って遊んでいたので、正直言うとその頃の出来事に関する記憶があまりない。

幼い頃から一人で遊んでいた空想の翼は、いま私の趣味になって文章を綴り二次創作小説を書いている。

一人でも完結する遊びだけれど、同じ嗜好の人達と交流するともっと楽しいと知ったのは二十代の頃。

今でも私はこの空想の翼と遊ぶ時間がとても好きだ。