もうネットアイドルにはなれない

kanen
·

インターネットにおいて、私はアイドルのような存在にはなれないのだなあ、とケジメをつけるのは、このネット全盛期においては、ある種の落第者としてのレッテルを貼られたようで悔しいが、仕方がないことだと、最近理解できるようになった。

このやたらに長い1文を区切ることができないのは私の感情が複雑である証拠である。生まれてこのかたネットともに生きてきた私は、どこかでネットの世界で成功することを夢見てきたし、私と同年代、いや私よりも下の世代も、ネットインフルエンサーだとかバズといったものに憧れをいだく人は多いような気がする。なぜなら、ネットで活躍する彼ら彼女らのおかげで私たちの青春が彩られていたからであって、おとなになったらそちら側に回ってみたいと妄想するのは、言い方はあれだが、仕方のないことのように思う。

なので、私もネットにアカウントを作ってはフォロワーを増やそうと、バズらせようと、ネットの人と仲良くなろうと、してきた、してきたのだ。だが、ネットと付き合って幾年が経っただろうか、いまだにこれといったものはない。

これが意味するものはなにか、それはネット上でウケる才能がないということだ。それを認めるのは、とても辛いことだ。ネットに生き、ネットに生かされてきたのに、ネット上で生きることは相応しくないと言われているようなものなのだ。いまだに受け入れることはできない。

ネットをみていると、あ、この人は「ネットで生きるのに相応しい人なのだな」と思うことがある。リアルでの成功はもちろんなのだが、人付き合いがよく、馴れ合いwと嘲笑されることも厭わずにあらゆる人と接し、拒まず、受け入れ、明るく、謙虚にかつ大胆に、ネット上での人間関係を構築しているのだ。そのSNSの特徴を理解して、発言することを厭わない、スベることに動じない、常に何かを提供し続けている。

私は、時間こそはネットにつぎ込んでいるものの、それはお客さんとしてであって、エンターテイナーとしてではなく、それに、いつでも後者として振る舞えるような器ではないことに気付いてしまった。インフルエンサーはもちろん、ネット上でイキイキ活動するのには向き不向きがあるように思えて仕方がない。

わたしは、インフルエンサーやネットアイドルにはなれない、と自ら宣言するのは、やや惨めである。私が今まで憧れてきたものになれないと諦めるのは、ネットに費やした時間の一部が無駄になったような気がするからだ。ネットに時間を費やせばネットで活躍できると思い込んでいた私も大概だが。

このもやもやとした感情をうまくまとめることができないのだけれども、ネットで無理やりがんばるのは止したほうがいいのではないか、と思えてきたのだ。リアルでの活動を充実させることが、ネットでの活動に火を点けるのではないか、そんな風に捉えている。

@kanen
長文でお気持ちをツラツラします。チクチクめです。