※ねこおらんくない。
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あ!!!!ねこねこねこねこねこ!!!!
『ねこがおらん。』という文を書いた。ちょっと前。なんとなくつまんないような気がして移植をしぶっていたが、つまんなくてもわたしには大切な文であるのでこちらで公開した。
思い立ったのは先日久々にねこを見たからである。よく知らない住宅街を、行きつけの図書館目指してフラフラ歩いたときのこと。
久々の陽気に浮かれるのはねこも同じなのだろうか、あたたかな日差しのなかをトコトコ歩く、明るい茶色のねこがいた。ふくよかな体つきとボサボサの毛並み。目つきが非常に悪い。わたしの目の前を横切ってそのへんのお宅の門をすり抜け、ころりと横になってひなたぼっこを始める。ボサボサの毛をつくろいながら。
ねこねこねこねこ!!!!オイッ!!おるやないかねこが。つかの間の凝視。
むくりとねこが首をもたげる。不満げな目つきでこちらを見やり、毛繕いを中断する。邪魔なのである。わたしが。不躾に視線を浴びせてしまったことを大いに恥じ、慌てて目を逸らした。目を合わせるのはケンカの合図!ねこの作法である。
ごめんごめん、と呟いて数歩ぶん離れ、こっそり盗み見る。日向で毛繕いしてる!ねこだ。
むくり。不満げな目つき。当然バレたのだ。本当にすまない。ふたたび礼儀正しく目を逸らし、今度こそ振り返らずに歩き去った。
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※あの頃から成長なし。