ヒト研究はじまり(一)

みなさんはヒトという生物をご存知でしょうか。このタイトルを見つけていま読んでいるようなあなたは、もしかしたら既にどこかでその名前を聞いたことがあって、なんらかの興味からこの記事を読み始めたのかもしれません。あるいはヒトについてすでに様々な知識をお持ちの方もいるでしょう。いっぽうで、まったく何も知らないままこの記事を読み始めたという方もいるかもしれませんが、心配いりません。できるだけ、そういう方にも読みやすいような文章にしていくつもりです。

さて、わたしはいろんな経緯からヒトの研究をするようになった者です。わたしが、ヒトという生物の大規模集住エリア(といっても、ヒトたちはひとまとまりに大きな巣のなかに住んでいるわけではありません。いつか詳しくまた説明することになりますが、ヒトたちはさまざまなシステムや規模の集団に属しつつ、タブーによって区切られた複雑な生活をしています)で、ヒトの一部としてその生活を共有しつつ、ヒト研究のフィールドワークを始めてから、もうおよそ8年になります。ふだんはヒト集団の歴史的な形態についての研究をおこなう仕事をしており、ヒトの組織から財政的な援助を受けているため、わたしもヒト集団にまじってその内部で完結した生活を送ることが可能になっています。(つづく)

@kanikujiraebi
ヒト研究のかんたんに読める記事をあげています。それはたまに日記にもなります。