どこをほっつき歩いてるのかしら

かおらべ
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半同居している実母は、しばしば外食に行く。私の夫が在宅している日など、私がご飯を出さないときだ。

そして、結構長い時間帰ってこないことが増えてきた。昼過ぎから出かけて行って、夕方、暗くなるまで帰ってこないこともある。

そういうとき、私の口からつい出てくる言葉が、「どこをほっつき歩いてるのかしら」だ。

多分母も私には言われたくないセリフだろうかと思う。

なぜかというと私は高校入学してアルバイトをはじめて以後、家には寄り付かない生活を送っていたからだ。

高校生のうちは、22時までしかアルバイトができなかったのでそれでも日付が変わる前までには帰っていた。大学生になってからはアルバイトのシフトが閉店業務にシフトしたこともあって、夜遅くまで遊びながら仕事をしていた。

家に帰ってからファミリーレストランに母と一緒に行って夕食を取ったりした。せめてもの罪滅ぼしのつもりだった。しかし、その時間は苦痛でしかたなかった。「なんで何も話を振ってこないんだろう、この人は」そんな風に思っていた。

今は母とはわりと忌憚なく話ができていると思っている。そう思っているのは私だけかもしれないけど。

昼過ぎから夕方までという長い時間を、外でふらふらしながら過ごせるのはある意味感心するが、少し心配にもなったりする。

25年経ってようやく親の心を知ったのかもしれないなと思うなどしている。

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