母が補聴器を試用しはじめた

かおらべ
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実母(以下、母)はこれまであれこれと手術を受けていた。両足の人工股関節置換術、白内障手術といったところだ。あと歯も総入れ歯だ。

義体化、とはほど遠いが、少なからずサイボーグ化しているなあと思う。

そんな母だが、耳の聞こえが悪いのがもう10年以上前から気になっていた。言ったことを聞き返されるのが大嫌いなわたしは、母と会話するごとにイライラしていた。なので耳鼻咽喉科の医師から補聴器を勧められて、正直ほっとしたのだ。

後日耳鼻咽喉科の狭いスペースで、補聴器屋さんと話をした。するとなんと、オーダーメイドの補聴器を作ることになった。お高いんでしょう?とびびりながら価格表を見たら、想定していたよりは大分お求めやすい価格帯で再度ほっとした。

即日、シリコン的な物体を耳に押し込んで耳の穴の型取りをしていた。耳の穴にすっぽり装着するタイプの補聴器になるとのこと。

1週間後に、試用のための貸与を受けるために店舗を訪れた。なんと2ヶ月もの長期にわたり試用できるらしい。その間も何度か店舗を訪問し、調整を行うとのこと。試用期間が終わって、納得した上で代金を支払うことになるようだ。ただし、補聴器を紛失した場合は全額支払う必要があるとのこと…。

使ってみて、効果のほどはどうか。母本人は「慣れるのが早いみたい」と自分で言っており、初日から何時間も装着していた。

「自分の入れ歯がカチカチいう音がよく聞こえる」

と言っていた。でも効果はあるようで三たびほっとしたのだった。

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