閉じ込めからの脱出に向けて 第2回

旧友の家にお邪魔している。彼が脳内出血から閉じ込め症候群となってしまった経緯については年末に少し書いた。

この3年でだいぶ回復してきており、すでに閉じ込め症候群の状態は脱しているといえるが、とはいえまだ寝たきりで、目は開けず、話すこともできず、こちらの声に対して首を少し振る方法でなんとかコミュニケーションしているのが現状だ。これを円滑にコミュニケーションできる状態に持っていくために、何かしらお手伝いできないかと思っている。

(現状)

・介護用ベッドに寝た状態。

・介助があればベッドを動かして体を立てたり、車椅子に座って外出することができる。

・人工呼吸器で呼吸している。

・自分で目を開けることはできない。

・視力はある程度あって、子供用の文字のカードを読んで意味を理解することはできている。

・左腕と左の指はある程度動かせる。右指も動かせる。右腕と下肢は動かせない。

・聴覚は全く問題ない。

・頭も全く問題ない。

(今日確認したこと)

・ベッドを動かすためのリモコンを左手で持ってもらって、ボタンの位置を説明し、一個一個動かしてみたら、動かせそうだった。これで介護用ベッドの頭側と足側それぞれの角度を自分で変えることができる。

・ということで、操作しやすそうなリモコンであれば、そのリモコンのボタンに何らかのアクションをうまく連動させることができれば、自分でできることが大幅に増やせそうだなと思った。

・視力の確認。この3年の間にだいぶ視力が低下していると思っていたのだけど、ひょっとしたら単に老眼が始まっていて、近いものが見えないんじゃないか(ぼく自身もそうだから)と思いついて、敢えて少し離して文字カードを示してもらったら、うまく読めたようだった。やはり老眼だったか。うまくiPadなどを活用できれば、視力とリモコンを連動させて更にできることを増やせそうだ。

(現状の課題)

・医師は基本的なスタンスが、「これ以上悪くならないように」というもので、リハビリについてはあまり積極的ではないようだ。もうすこし積極的にリハビリについて取り組める環境を作る必要がありそうだ。

・本格的に目を開けてものをみるには、介助者がまぶたを開けた上で、自然に閉じないようにテープ等で固定する措置が必要となる。瞳も乾燥するだろうし、いずれにせよ一度眼科に診て貰う必要がありそうだ。ところが眼科は機械類が必要なので、往診してくれる人がほとんどいないらしい。この点をどうクリアするか。

・使いやすいリモコンを見つけることと、そのリモコンでiPad等を操作するということをどう結びつけるのか。すでにそのような器具があるのかどうか、何かしら開発する必要があるのか、要調査。

(当面の目標)

◯ 一緒にNintendo Switchで「あつまれどうぶつの森」ができる状況を作る

 ー 目を開ける

 ー 開けた目を開けたままにする

 ー 疲れたら自分で目を閉じられるようにする

 ー ディスプレイ(プロジェクター?)を設置する

 ー ディスプレイに写った文字を読める状態まで視力を回復(調整)する

 ー Switchリモコンを操作できるようにする

 ー ベッドの上半身の角度を自分で調整できるようにする

 ー 部屋の照明を自分で調整できるように何らかのリモコンを設定する

 ー リモコン類を必要なときに手に取り、不要なときは手放せるように工夫する

 ー 僕の方も「あつもり」にログインできるようにしておく

これ実現できると、本人的にも相当過ごしやすくできるんじゃないか。ゲーム好きだから。なんとかしたい。

@kappamark
のちの自分のために、思考の断片を一旦メモしておく場所としてお借りしています。 外に向けて発表するために整えたりする前の素材段階のメモです。