超良いコーヒーが来てから1週間。
もともと100gとそう多くなかった大吟熟(コーヒーの名前)はみるみると減って行き、あっという間に底をつきました。
今日はワイルドコーヒーを淹れていく。
どうやら昔のアメリカで飲まれていたコーヒーのようで、「コーヒードリッパーとフィルターで、挽いた豆をろ過する」という普通のコーヒーとは違い、「コーヒーを直接煮詰めて淹れる」というものらしい。
そんなことして良いのか?
記事にする予定はなかったので写真はほぼない。
400mlくらいのお湯を用意する。
沸騰させる。
沸騰したら火を止め、コーヒー20gを入れる。普通は10gなので倍近くある。
再び火をつけ、溢れないように気をつけながら弱火でコーヒーを煮詰めていく。
5分ほど煮詰めたら火を止め、浮いた粉を沈める。また、ここから5分ほど置いてさらに粉を沈ませる。
鍋が汚いのは元々。
マグカップに注ぐ。粉を沈めているためそのまま注げるが、今回は念のためフィルターを通す。完成。
半分ほど煮詰めたコーヒーが飛び、大容量のマグカップと相まってかなり少なく見える。
あと、色がすごい。茶色の絵の具を混ぜた水。というか、泥水。
ただ、煮詰めている時はものすごくコーヒーの香りが漂ってきて良かった。粉を沈めている時、マグカップを取りにキッチンを離れたがかなりコーヒーの香りが充満していて、まるで純喫茶のようだった。
いただきます。
思ってた通りの味。苦味と雑味が強く出ている、大雑把なエスプレッソみたいな味。大吟熟の記事でも触れたが、コーヒーをドリップする時でさえ、お湯が熱すぎるとコーヒーの余分な雑味が出る。そんなコーヒーを直接煮詰めたらめちゃくちゃな味になるに決まっている。ワイルドコーヒーの名に偽りなし。
でも、何故かおいしい。こんなにも雑味が強いのに。しばらく飲んで、「雑味と苦味が強く出ている」のではなく、「雑味、苦味、風味、コク、旨み」の全てのパラメータが引き上げられていることに気づいた。すごい、強力なデメリットと引き換えに強力なメリットも得るなんて、まるで強欲で貪欲な壺のようだ。
思ってたより良いコーヒーだった。その性質上、無類のコーヒー好きにしか勧められないが、挽いた豆さえあればかなり簡単に作れる。苦味が強いから、家で淹れられるカフェラテ(カフェオレではない)にもなれそうだ。
大吟熟がなくても美味しいコーヒーは飲める。
最近はこのように、大吟熟にあけられてしまった心の隙間を埋めるようにしてコーヒーをたくさん飲んでいます。この記事はコーヒーを1滴ずつ淹れながら書きました。