普段の音楽は耳に刺す点滴、騒音のない世界を実現する盾。俯きながら必死でこの世界から自分を守る。見ないよう、触れないよう、傷つかないように。そのとき音楽はいつもそばにいる。ライブは違う。それは返答を許される時間なのだ。叫んでもいい、体を揺らしてもいい。名前を呼んでもいい。普段は言葉を話すことすらままならない私が、あのひとと交わる瞬間。またこの町に来てくれるだろうか。カワヤナギどこにもいません