良い採用。Visionの実現。

kazuki_yakitori
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公開:2024/12/13

こんにちは。中島です。

この記事は『HR Share Advent Calendar 2024』の13日目の記事です。

https://adventar.org/calendars/10515

今回は採用について考えてみます。


採用よりもトレーニングに多額の投資をしている企業は、現在も多数存在します。 ASTD(米国人材開発機構)が 2012 年に発表した業界白書によると、米国企業が 2011 年に研修プログラムに費やした総額は 1,562 億ドルにも上ります。また、従業員がその 1 年間に受けたトレーニングは、平均 31 時間、つまり毎週 30 分以上に及ぶことも報告されています。その投資を前倒しして、新たな人材の募集、評価、発掘のために時間と資金の大半を費やしてみてもよいのではないでしょうか。適切な人材を前段階で選考できれば、不適当な人材に対するトレーニングやその後の対処にかける時間を減らすことが可能になります。

Google re:Workが公開している採用に関するページに記載された一文です。

また、Netflixの著書『NETFLIXの最強人事戦略 自由と責任の文化を築く』には、次のような記述があります。

チームのやる気を最大に高めるのは、優れたチームメンバーが、つまり、ともに切磋琢磨しながらすばらしい仕事ができるメンバーがそろっていることだ。

パティ・マッコード. NETFLIXの最強人事戦略~自由と責任の文化を築く~(pp.34)

さらに、次のような認識も述べられています。

「優れたチームづくりに本気でとりくむことが、経営陣の一番重要な仕事だ」という認識がある。会社に必要な優れた人材を採用し、目標を達成するために必要なツールや情報を提供すれば、彼らは喜んで輝かしい成果を挙げ、組織の柔軟性を保ってくれるだろう。

パティ・マッコード. NETFLIXの最強人事戦略~自由と責任の文化を築く~ (pp.31-32). 光文社. Kindle 版.

また、以下のような指摘もあります。

最高の結果を出せる人だけが会社に残っていたということだ。したがって経営陣が従業員のためにできる最善のことは、一緒に働く同僚にハイパフォーマーだけを採用することだと学んだ。これはテーブルサッカーの台を設置したり、無料で寿司を提供したり、莫大な契約ボーナスやストックオプションを与えたりするよりずっと優れた従業員特典だ。優秀な同僚と、明確な目的意識、達成すべき成果の周知徹底──この組み合わせが、パワフルな組織の秘訣である。

パティ・マッコード. NETFLIXの最強人事戦略~自由と責任の文化を築く~ (p.27). 光文社. Kindle 版.

採用とHiring Managerについて改めて調べてみた』でも触れましたが、優秀な人材やハイパフォーマーを採用することの重要性が強調されています。どのような状況であっても、採用の質を犠牲にしてまでポストを埋めるべきではありません。この点は、特に大量採用を行っている企業において、常に意識しておくべきポイントだと言えます。

※優秀な人材を採用したい、良い採用をしたいとお考えの際は、『採用×情報発信×組織作りの関係性について考えてみた』を参考にしてみてください。

入社後の研修や育成を中心に据えるのではなく、「良い採用」を軸に据え、入社後にさらに高いパフォーマンスを発揮してもらうための社内施策を検討する方が、実はより効果的だと考えます。研修によってマインドを変えるのではなく、自社の事業成長に適したマインドをすでに備えている人材を採用し、彼らが成長できる機会をいかに創出するかを考えることが重要だと思います。

マインドの観点では、「良い採用をするぞ」と本気で考えているメンバーがどれだけいるか、そして経営陣がどれほど真剣に「良い採用を実現したい」と思っているかが、非常に重要なポイントです。

自社の代表は、採用について常に発信していますか?採用について語れるメンバーが社内にどれだけいるでしょうか?採用を人事部門に任せきりにしてはいないでしょうか?

すべての起点は採用。良い採用が実現することで、事業は強くなり、Vision達成へと確実に近づくことができます。

それでは。今日この辺で。

@kazu_yakitori
エンジニアの採用や組織作りみたいな事をやりながら、猫と暮らしてます。XやLinkedInとは違い、頭の中に感じたことをただただ書いています。アドベントカレンダーの投稿も行います。