忙しさと止観

Kenji Naito
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仕事などが忙しくなると、起きている間の脳内はずっと何かしらの言葉や判断が継続する。それは意図的ではなく、無意識下で起こるもので、かつ、理想的な状態ではなく、どちらかというと否定的な状況が長い。

この状況を改善したく、改めて鈴木大拙氏の禅についての書物をいくつか読み直した。

工藤澄子氏訳、「禅」が、今の自分に対しての理解に対して効果があった。どのように効果があったのかといえば

「いくら思考しても何も解決はせず、ただ実行のみ解決が行われる」

という何のひねりもないことに改めて気が付けた。この気付きにより、"止観"の重要性についても改めて気付くことができた。

日々のささいな悩みや判断は、何も良き結果には結びつかず、ただ存在するものに感謝することしかできない、むしろ、それさえできていれば日常の80%以上の不快さはなくなる。結局、余計なことを考えすぎなのだ。

考えすぎということは平和でもあることだと思う。今日、食べるご飯がない、屋根がある家がない、凍え死ぬ可能性も少ない。そういう贅沢な状態であるから、考えすぎ、悩みなどという近代の病気のようなものにかかる。

この病気を弱めること、なくしていくためには

  • 余計なことを考えている自分に気付く

  • 余計なことを考えていたなぁと思う

  • 頭の中のことではなく、実際に目に見えるものを見る

  • 呼吸と姿勢をできるだけ整える

  • 心が落ち着く、心の中の言葉がなくなっていくことを観察する

この辺を繰り返していくことで、悩みは減る。今日、この日が良い日になるかどうかは、余計なことを考えないことと、やることはさっさとやることでゆっくり、大切な時間を感じることができる。

と、書いてはみたものの、やはり実際は面倒くさいし、やる気が出ないこともある。ちょっとずつやっていきましょう。