執筆日記81

kenshiro
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今日は朝のうちに5枚書いて合計で11枚になった。その後、昼前に映画館に行き『私ときどきレッサーパンダ』を見てきた。とてもよかった。

私ときどきレッサーパンダ|映画/ブルーレイ・DVD・デジタル配信|ディズニー公式 (disney.co.jp)

※以下3000字に及ぶストーリーの説明(梗概?)が書いてあるので、興味ない方、ネタバレされたくない方は飛ばしてください。

2003年のカナダのチャイナタウンを舞台に、赤いレッサーパンダを祀っている寺の娘メイメイが13歳のある日、母親との衝突がきっかけで赤いレッサーパンダになってしまう。メイメイは自分が化け物になってしまったこと受け入れられず、そのことを家族に隠そうとするがバレてしまい、さらにそこで母親もかつてレッサーパンダになったことがあると知る。そして母親から次の月食で月が赤く染まっている時に儀式を執り行い、内なるレッサーパンダを静めなくてはならない。さもなくば衝動を抑えきれなくなって大変なことになると告げられる。(ここが1幕)

両親は次の月食までの数週間を家で過ごすよう勧めるが、メイメイは儀式の前の週に贔屓のアイドルグループのライブが地元で開催されることを知る。どうしても友人たちとアイドルのライブに行きたくて、そのチケット代を稼ぐためにパンダになる力(感情の昂り)をコントロールできるように練習し、その力を利用して学校で秘密裏に握手会、撮影会などを開く。(ここが2幕の楽しみどころ。チケット代稼ぎの日々がノリノリの音楽にのせて早回しで進んでいく)

いよいよ残り100ドルで4人分のチケット代が揃うという時に、いつもちょっかいをかけてくるクラスメイトのタイラーから、レッサーパンダの姿でバースデーパーティーに来れば100ドル払うと依頼されてメイメイは承諾する。ところがパーティー当日にメイメイがレッサーパンダになったことを知った遠方の親戚(祖母と4人の叔母たち)が儀式に協力するために家にやってくる。メイメイはどうにか家から抜け出してパーティ会場に着く。みだりに能力を使うとコントロールできなくなる恐れがあるため、はじめはパーティでレッサーパンダになるつもりはなかったが、どうしても4人分のチケット代がほしくて結局レッサーパンダになり、タイラーの言われたとおりに明るくふるまって皆を楽しませる。(ここが2幕の真ん中)

しかしその後、パーティの途中で一息ついていると、友達の一人がアイドルのライブの日程を早とちりして間違えていたことに気がつく。本当のライブの日はメイメイのパンダを封印するための儀式の日と同じ日だった。メイメイは取り乱し、その様子に気づいたタイラーは場を荒らすなら100ドルは払わないと言う。メイメイは激昂しタイラーに掴みかかって泣かせてしまう。ここで場面は暗転し、帰宅したタイラーの両親がメイメイの母親を呼びつけて2人を叱責しパーティーはお開きとなる。メイメイは母に怒られると思ったが、母は友人たち3人に向かっていき、よくも娘をたらしこんでくれたなと怒鳴る。友人たちは事情を説明してくれとメイメイに頼むが、メイメイはこれ以上3人に迷惑をかけたくないと黙りみ、その結果友人たちと絶縁する。

アイドルグループのライブとメイメイの儀式の日が訪れる。一族総出で儀式の準備を進めていると、メイメイの父親が納屋でビデオカメラを見つける。カメラにはメイメイがチケット代を稼ぐ時に仲間と撮影していたビデオ映像が残されていてレッサーパンダ姿のメイメイが友達と楽しそうにしている姿が写っている。それを見た父親はメイメイに自分はレッサーパンダの時の君も素敵だと思うよと伝え、またメイメイの母がかつてパンダになった時に祖母を傷つけて険悪な中になってしまったのは自分との結婚話が原因だったと打ち明ける。

儀式が始まって、メイメイは月の光と祈祷師の出す特殊な光線に当てられて異次元空間に飛ぶ。竹林が生茂る空間にやってきたメイメイはそこでご先祖様に会う(弁財天みたいな出で立ちをしている)。ご先祖様が示す丸い鏡のようなものを通り抜ければ、パンダの力を封印することができる。鏡にはパンダになる能力が備わる前の自分の姿が写っている(書き忘れていたけど、パンダになる能力が備わってからは髪が赤くなっていた。つまりここで鏡に映っているメイメイは黒髪)。メイメイは通り抜けるのに相当な力がいるその鏡を頑張ってくぐりぬける。体が全部鏡の中に入ったところで振り返ると、パンダの姿の自分と目が合う。「やっぱりパンダのままでいる!」とメイメイは鏡の中から戻ってパンダの自分と融合し、パンダのまま現実へ戻ってくる。(たぶんここで2幕が終わる。次が3幕。クライマックス)

もう一度儀式をやり直そうとする家族を振り払って、メイメイはパンダの姿のまま家を飛び出して(時々人間になりつつ)、夜の街の中をコンサート会場に向かって駆けてゆく(屋根伝いに)。かたやメイメイに裏切られたと感じた母親は怒り沸騰し、自分の力を封じ込めていたペンダントを破壊し、封印を解いて巨大レッサーパンダとなりメイメイの後を追う。(メイメイがトトロくらいのサイズなのに対して母親はたぶんゴジラジュニアくらいの大きさ←これは一族の中でも飛び抜けてデカい)

コンサート会場に着いたメイメイは友人たち(稼いだ300ドルで3人分のチケットを買っていた)と再会し仲直りする。と、そこにタイラーもいて彼が同じアイドルのファンだったとわかり、あんたも仲間だったのかと彼と打ち解ける(メイメイのチケット代は大丈夫なのだろうかと気になるが、このあとコンサートどころではなくなるので考えるだけ野暮なのかもしれない)。

アイドルの曲を聴いて気分が最高潮に達したところで超巨大レッサーパンダと化した母親がコンサート会場のドームに乗り込んでくる。母レッサーパンダはステージを粉砕し娘を恫喝する。メイメイも負けじと反論する。そこにメイメイの父親と祖母たちがかけつけて、月食が終わる前にドームの中に魔法陣を描いて儀式をしなければみんな人間に戻れなくなると告げて、皆で協力して儀式の準備を進める。メイメイは上手いこと母親を円の中に誘導しようとするが、やりあった拍子に母親は転倒して昏睡してしまう。父が弾いていた魔法陣の線からも飛び出してしまって、このままだと儀式が執り行えない。慌ててメイメイが尻尾を引っ張ってみるがびくともしない。すると祖母と叔母たちがそれぞれの封印を解いてレッサーパンダの姿になりメイメイに加勢する。どうにか無事に円の中に入った7人は月の光と祈祷師の発する光線を浴びて、異次元竹林空間に飛ぶ。

竹林の中でメイメイは若かりし頃の母と対面する。母は母親(祖母)を傷つけたことにショックを抱いていて塞ぎ込んでいる。メイメイは彼女の手を取って鏡の前に連れて行く(歩くごとに母は年を取り元の年齢に戻っていく)。鏡の前には祖母と叔母たちがいる。祖母、叔母たちは鏡を通って人間の姿に戻っていく。続いて母親も鏡の中に入る。振り返ってメイメイにこれまでの付き合い方についての反省を述べて(あなた自身の気持ちをよく考えないで、期待をかけすぎてごめんなさいとか)、自分の好きなように生きていいと告げる。メイメイはパンダの能力を封印しないことを決意して、そのままの姿で元の姿に戻る。(ここで3幕が終わる。あとはエピローグ)

その後、メイメイはレッサーパンダになれる能力を利用して、実家の寺のマスコットとして大活躍する。レッサーパンダ効果で寺に来る客の数も増えた。タイラー含む友人たちとの仲も良好で、皆でアイドルのライブに行くようになった。メイメイと母親との関係はレッサーパンダになる以前のような運命共同体といった感じではなくなり、個々に自立したもの同士の互いを尊重した付き合い方になった(過干渉をやめて適切な距離を置くようになった)。メイメイは昔のような母との関係性が懐かしくもあるが、やや大人になった今の関係性を好意的に受け止めている。メイメイは、自分には色んな一面があって、そのどれもが自分にとって大切で、そんな自分のことが好きだと言う。そして最後に「あなたはどう?」と問いかけて映画は終わる。

※以下感想。

簡単にあらすじを書くつもりが、憶えているストーリーを全部書いたら3000字になってしまった。どの道書き留めておくつもりだったからいいんだけど。

しかし、本当にこの作品を観ることができてよかった。去年映画タートルズに求めていたものがこの作品にあった気がする。私は迷いを抱えた人物が葛藤の末に精神的にやや自立(完璧になるとかじゃなくて、不安定なところを抱えたままやっていこうと決意する)する話が好きなので、この話はばっちりだった。話の構成がとても上手で、ストーリーの運び方や意外な伏線の張り方などもちょうどよくてよかった(コンサート会場にタイラーがいるという展開がすごくよかった。おまえもファンだったのかよ、という)。

あと、起きる事件は身内だけで解決しているところも気になったポイント。三幕でメイメイが母パンダと対決するけど、そこで警察とか軍隊みたいな公的機関が介入してこないところが印象に残った(自作の作劇の参考になった。やっぱりそうするよねと思った)。ただそれだと世界が狭くなる気がするけど、会場に着く前にメイメイが家から会場に向かうシーンで街の様子を見せているので、開放的な感じがする。塞ぎ込むシーンも三回くらいあったけどどれも短くて(自室、トイレなど)、いつも誰かや何かがメイメイを外に連れ出してくれる。または自分で出ていこうとする。開かれた雰囲気がずっとあった。めちゃくちゃ面白かったのでもう一回観たいけど、今日の一回が最終日だったし、今後ディズニーチャンネルに入る予定もないので見ることができない(だからストーリーを書き留めたのだが)。DVDソフトがあるみたいなのでいずれ買いたい。

あとはあれだ、序盤でメイメイがレッサーパンダになったことに慌てて外に飛び出して、裏通りの曲がり角で人に出くわした時に、咄嗟に「わあ!」とレッサーパンダがよくやる両手を上げる威嚇ポーズを取ってしまったところが可愛かった。つい笑ってしまった。今日は吹き替えしかなかったから吹き替えで見たけど声を担当した人たちみんなよかった。そういえば、メイメイは2003年に13歳という設定だったので私と同学年だった。たまごっちみたいなゲーム機や液晶の折り畳み携帯電話が出てきたので、どこか見覚えがあるというか懐かしい感じがするなと思った。自室でポータブルCDプレイヤーで音楽聴いていたし。

レッサーパンダの話は以上。最後に手振れして上手く撮れなかった劇場ポスターを貼っておく。ちょっとホラーっぽくなってしまった。

『私ときどきレッサーパンダ』のポスター。一面に赤いレッサーパンダのキャラクターの困り果てた顔。

                *

今日の夕飯はブルースカイで流れてきたニラだけの豚汁を作った。油をひかずにカリカリに炒めた豚バラに水をひいて沸騰したらアクをとって火を止めて味噌を溶いて最後にニラを加えて一煮立ちさせた。今日はこれと新高菜漬けとごはんの献立。支度が簡単なうえに美味しかったのでよかった。

右の器にニラと豚バラの豚汁。奥に白ごはんの茶碗。右の小皿には細切りにした大根の皮のピリ辛ポンづ漬けと高菜漬け