両親が別居してからもう随分と経つ。
母親に非はなく、全ては父親のDVと浮気(本気)が要因だった。最初はハタチくらいの女に一晩で100万渡していた事が母親にバレて、母親も滅入ってしまい、今も安定剤を飲みながらパートで働いている。
勝手に離婚される可能性があった為、母親は定期的に離婚されないようにひっそりと手続きをしてきた。別居に至った頃、家庭裁判所の調停で父親はDVによる俺の精神疾患と生活費(簡単に言えば慰謝料)を振り込む事を条件に今のいままでは両親は離婚せずに乗り越えてきた。カネの問題で母親が離婚できずにいるのがこの大きな理由。
去年末、父親が前立腺がんになった事を妹を介して知った。正直どうなろうと知った事じゃないが、自分の家の家賃と生活費、知らない女を養うカネ、そして母親と俺の生活を支える為の生活費、父親は三重苦だがてめえでそうやった結果がこうだ。
父親は妹に、費用が嵩んでる上、がんの手術もあるから、もう首が回らない事を告げてきた事を昨夕電話があった。「知るかよそんな事」っていうのが俺の本音だけど、母親も妹も俺も疲弊している事から、もう離婚してもいいんじゃないの、と妹が提案してきた。
もう籍を入れてるメリットもない。「最悪、生活保護でもいいんじゃないの?恥じる事じゃないよ、今ほんと多いんだよ生活保護の家庭って」と妹は言う。本当にこの先どうなるかわからない。俺は障害年金を貰いながら、家でデータ入力の作業して雀の涙ほどのお金を貰っているが、それではどうにもならないし、父親からの生活費も減らされる事になって離婚の話がいよいよ現実味を帯びてきた。
おそらく、離婚になるのだろう。普通に離婚はしない。家庭裁判所を通して父親から半分カネを頂く戦いがこれから始まろうとしている。ちょっと前から爆増してる熟年離婚ってやつだ。
父親がもし真面目な人だったなら今頃は建設会社の社長或いは会長になっていて、母親も何の苦労もなく生活できただろうに、父親は本当に頭がおかしい。中高エスカレーターを裏口入学して大学出てこれだ、呆れる。