わたしは何か予定の直前になった途端に突如出処の分からない余裕と自信が出てくるタイプで、試験や面接前の5分前に「まぁなんとかなるでしょう」と悠長に構え、そして終わったあとめちゃくちゃに後悔するというのを幾度となく繰り返してきた。それは大学生になっても変わらないまま、友人に泣きついて試験の対策法を教えてもらう。情けないぜ。友人宅に重い教科書とルーズリーフとレジュメとコーヒーを持って集まり、あーだこーだ言いながらお勉強会を遂行。帰り道に空を見上げると星がぱらぱら光っていて黒のカーテンに針で穴を開けたみたいだと思った。冷たい空気を鼻から肺に流し込み脳と目を覚まさせる。◆結局夜中の3時過ぎまで対策を練っていた。一限に中国語の試験があるので何がなんでも起きなければならなかった。睡眠時間の不足と質の悪さが容赦なくわたしを襲う。変に腹の不快感を覚えつつ準備をする。今日を乗り越えればあとは軽めの試験とレポートがポツポツ残るのみ。「なんてったって春休みだし」という友人の一言がぽんぽんと弾むように心に残る。丸々2ヶ月の春休み。わたしたちはどこへだって行ける。