ふと、もしかして私の好きなキャラクターも作者の手によって意図的な変化をさせられたのでは、と昨日夜道を歩きながら思った。
私の友人の好きなキャラクターは登場した当初「おだやかで優しいけれどちょっと繊細な雰囲気のある少年」という印象だった。それが話を重ねて「ものすごく元気でテンションの高い少年」へと変遷していったわけだが、平たく言うと「作者が二次創作で病みキャラにされがちなのを嫌がった」ということらしい。
私の好きなキャラクターも登場時の雰囲気と後半の雰囲気はずいぶんと違う。物語が進めばキャラクターも変化・成長していくのは当たり前なのだけど、それでも随分と印象が変わる。
作者の明言があったわけではないけれど、二次創作をあまり好まないのだろうなという雰囲気は私も感じていたし、彼もまた「病んで爛れたダウナーな不思議ちゃん」にされがちだったので、それを嫌がったのかもしれない、とふと思ったのだ。
作者が「二次創作でこんなキャラにされるのが嫌だった」と明言していない以上、私の考えは邪推でしかないし、願わくば「関係ない、もともとこういうキャラクターに成長していく予定だった」であればいいと思う。そもそもどんな理由であれ、世界の創造主が「正解」だというならそれが絶対に正しい。二次創作が嫌だ、というなら私たち二次創作者は本当に申し訳ありません、と言いながら消えるしかない。これは絶対の絶対だ。
私は、そのキャラクターの変化を「好ましい」「面白い」と感じたし、序盤の彼も終盤の彼もとても好きだ。しかし、友人は「自分の好きな子が最初からこのキャラクターだったらきっとそこまで好きにならなかった」と言う。キャラクターの変化を「成長」と取るか「変質」と取るか、どちらのケースもあり得るし、どちらがいいとか悪いとかではない。ただ、ままならないなと思うし、自分がひどく傲慢な存在のように感じてしまう。
「人が大切に育てているキャラクターを借りて好き勝手していること」は罪業だ。日の当たる場所にいてはいけない趣味だ。好きであること、を免罪符にしてはいけない。その心に偽りがなく、その情熱が本物であったとしてもだ。忘れないようにしないといけない。
神よ、あなたの目に触れないよう永遠に影の中にいます。この心に偽りがなくても、この愛が本物であっても、救いをくれなどとは申しません。
腐女子ってめんどくさいなあ。
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変わらないものなんてないって話。私も、別の世界の彼らも。