ハイキュー!!を読み終わってしまった。充足感とさみしさでいっぱいである。
最終回の扉絵が、あまりに夢みたいで、きらきらしていて、けれど「もう二度と戻らない過ぎ去った時間」の象徴そのもので、ぼろぼろ泣いてしまった。でも私が勝手にセンチメンタルになって泣いている間に、物語の中の彼らはどんどん前に前に進んでいくんだろう。それは眩しくて強くて、少し羨ましくて、ちょっと寂しい。でも止まらないでほしい。どこまでも進んでいってほしい。
プロ選手になった子、バレーとは全く関係のない仕事についた子、趣味でバレーを続けている子、もうやめた子、いろんな子がいて、でも皆それぞれの場所で笑ったり泣いたりしながら戦っている。楽しんでいる。
好きなものをずっと好きでいる必要はないし、その逆もある。とにかく世界はもっともっと広くて自由で、なにものにもなれる。なろうと挑戦すること、し続けることはできる。
とにかく、頭を動かすこと。試行錯誤すること。バレーと同じだ。
このタイミングで読めてよかったなと思うが、きっと私はどのタイミングで読んでもそう言っている。いい作品はそういうものだ。でも一気に読めてよかったなあとは思う。自分の中の最大火力が出ている感じ。
すごくさっぱりと、さわやかな風を残して置いてきぼりにされた気分。この寂しさはしばらく消えないと思うけど、こういうの嫌いではないのだ。