マネジメントと名のつくものは尽く苦手だ。タイムマネジメント、タスクマネジメント…特にヒューマンマネジメント。
子供の頃からそういうものが苦手で、うまく行った試しがほぼないように記憶している。要は学習性無気力の一種なんではなかろうか。
過去を思い返すと、マネジメントの失敗経験を積み上げる土壌の条件も見えてくる。現にマネジメントが上手く行ってないので上手くなる方法はわからないが、下手になる方法はわかるので、人を育てることがあれば二の轍を踏まないようにしたい。また、これからの自分がアンラーニングするべき事項としたいので書き出す。
協力的ではない人を周りに配置する
子供の初めてのマネジメント教育の場はきょうだいへの仕事の割り振りや依頼だろう。未就学児から中学生時分の話だ。
親から「○○と××を協力してやるように」と言われて、○○を自分がするから××をするように、と弟に持っていくと、大抵何もしない。親に相談したところで「なぜ動かせないのか」と詰められたものだ。しらんがな。
指導する側もマネジメント方法を知らない
上記のとき、臍を曲げて、親に弟の動かし方を訊ねてもまともな答えは帰って来なかった。親も弟に長いことガミガミ言ってやっと動かしていたので、多分親も効果的な方法を知らなかったのだろう。
その過程で、自分が弟の分までタスクをこなせば親にとやかく言われる機会を減らせることに気づき、やる気の無い人材を動かすより、自分がプラスαで他人のタスクまでこなした方が早くて面倒もない、という成功体験を積むことになる。
自分の中の「自分がやった方が早い」意識の大部分はここから来ている。
マネージャーが明らかに仕事をしていない
小学生の時分、広い部屋の掃除当番に当たった際、仕切り屋な同級生が掃除箇所の割り当てなどを決めていたことがあった。
それ自体は良いので真面目に掃除に取り組んでいたのだが、ふとその同級生を見ると、くっちゃべって何も手を動かしていない。なのにリーダーとして尊敬を集めているように見えるではないか。
「面倒ごとを振りやがって」と思ったのを覚えている。
「リーダーも手を動かすべき」「タスクを振る際はその軽重をわかっていなければならない」という信条を持っているのだが、これはここから来ているようだ。
いきなり全部任せる
これは事故なので仕方ないものではある。中学1年生のときに所属していた部活動に2年生がおらず、3年生の卒業に伴っていきなり部長をすることになってしまった。通常は部活動運営を2年間見た後に幹部の役割を引き継ぐものだろうが、急に、しかも初めての部活動で幹部になってしまった。頓珍漢なことを色々とやらかした記憶がある。そのときの失敗も尾を引いている気がする。
これをアンラーニングするなら、こう考えを変えるのが良いだろうか。
今の自分の周りにいる人々は協力的であり、必要性を話せばわかってもらえる。やってもらえるとして信じてタスクを振れば良い
会社組織であれば質問できる人がたくさんいる。参考になる書籍もある。頼れる人も多い。まずタスクを振ってみて、ことの軽重を調べてもらうことから始めてもらうこともできる。
リーダーはリーダーでやることのベクトルが別である。掃き掃除ならともかく、通常のタスクはマネジメントしながらできるほど簡単ではない。
できることから少しずつやっていく。現在要求されている水準のことはできないかもしれないが、一足飛びにそこまで向かうのは無理だ。その間にとやかく言われるのは仕方ないと割り切って、いつのまにかその水準に到達すればよい。心の中にポプ子を用意して「しょーがねーだろ、だって赤ちゃんなんだから」と言い続ける。
がんばるぞい。