さっきここを開いて驚いた。
読まれた回数って……。どこからどうやって読まれているのだろう。
私はいまだ誰にも遭遇していない。どうやったら他の方のが読めるのだろう。他に人はいるのかしら。霧の中にひとりで佇んでいるような気がするんだけど。
以前八ヶ岳のペンション村に泊まった時。珍しく早起きをしたので朝食の時間まで村内をひとりで散歩した。その日は濃い霧が出ていた。建物も庭も小道も小川もすべて白い霞が掛かってとても幻想的だった。あまりにも現実離れした美しさに、このまま自分はどこか違う世界に行ってしまうのではないかと空恐ろしくなった。
記録のために持っていたスマホで写真を撮ったが、後で見返してみるとあの時の臨場感はまったく写し取れていなかった。
ただ私の頭の中にぼんやりと断片的な映像が残った。そして今も時々そっとかすめるように記憶がよみがえる。
それをこのサイトで再び思い出した。
ここはあの朝の朧気な風景に似ている。