ここは"しずかなインターネット"だから

kinaly
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公開:2023/12/16

『しずかなインターネット』

尊敬している人が使っていて、しずかなインターネットというサービスを知った。サイトのデザインや穏やかな雰囲気に惹かれて、今試しに使っている。

個人的には執筆中に使える機能「ムード」が印象的だ。「夏の夜」「雨」などが選べ、選択すると画面全体に風景の写真が映し出され、環境音が流れる。この形から入って気分を盛り上げていく配慮がすごく良い。

ムード「川」

「集中モード」も良い。機能としては執筆画面がフルスクリーンになるというシンプルなものだが、ブラウザからSNSをはじめとする他のタブがちらつかないのは、思っていたよりも効果がある。これは仕事など他のことをするときにも応用できるメソッドかもしれない。

"人生の負債"への焦り

この『しずかなインターネット』というサービスの作者さんは、どうやらソフトウェアエンジニア界隈ではかなり著名な方らしい。そして、ブログなどを拝見し、わずかながら年下の方だと判明した。

ここ数年、年下だが自分より圧倒的にすごい人というのを頻繁に目にするようになった。そのせいか、ここ数年僕は人生に焦りを感じている。恥ずかしながら、僕はここ10年ほど目立ったスキルアップも積まずに生きてきてしまった。それによる周りの人間との差が顕著に現れてきたのだと思っている。人間、年齢がすべてではないことは重々承知だし、「なんの差なのか?」を問われると分からないのだが、漠然とした"人生の負債"を感じている。

僕も20代から成長していないわけではない。昔の自分を責めるつもりはない。生きるのが精一杯だった。生きづらさを感じることが多く、精神衛生を保つことが最優先だった。よく頑張って生きてきたと思うし、仕方がないねと思う。

ありがたいことに、ここ数年になって生きることへのハードルがある程度下がった。生きることが前提というステージに上ってみたら、周りの人間との差が目に入るようになったというわけだ。だから、差が見えるようになったのは前進と言える。

もちろん、目立ったスキルがなくとも人間は生きていける。周りと比べる必要など本来はない。周りと比べた所でキリがないというのもその通りだと思う。ただ、どうせ生きるなら、自分もなにかしらいい感じのスキルを身につけたいという欲が出てくるのだ。だってそっちのほうがかっこいいじゃん?正直、行動はそこまで伴っているとは言えないが、気持ちは意外と欲張りなんだなあ。

僕は現時点ではITの分野で生計を立てている。ひとまずなにかしら能力を磨くのなら、職につながる分野が優先であろう。そう思い最近は余暇でアプリ開発まわりを触って試している。実際は現職が厳密には開発職ではないこともあり、傍から見ればたいしたことはしていない。初歩的な内容でつまずいてばかりではある。が、僕なりに少しずつ積み重ねてできることを増やしていきたい。

とはいえ、僕は一つのことに集中し続けられない性分なため、いつまでこの勉強が継続できるかはまったく自信ない。音楽、ゲーム、編み物など、やりたいことは常にたくさんあって、なかなか一つのことを続けられないのが自分だ。余談だが、こんなふうに「今こういうこと頑張ってます」って書いた時に限って、その直後あたりに心がプッツンと途切れたりするんだよなあ。とにもかくにも、続けられる間だけでもいろいろ学びを増やしていきたいところだ。

ここは"しずかなインターネット"だから

こんなふうにネガティブ寄りなことを正直に書くと、「ダサい人間だな」なんて思われたりすると思う。こういう素直な内面はアウトプットしたい気持ちがある反面、書き出すかいつも迷う。

が、ここは"しずかなインターネット"だ。誰も読まないだろう、くらいの気持ちで甘えちゃってもいいだろう。