街を行く全ての人が健康に見えるお見舞い帰りの夜は
半年が経った 優しい父だった おもしろい人だったと聞いた
「庭の花咲いたよ」ライン開いたら一人暮らしになった母より
目を閉じる きっとあなたがいる場所は白い光と花の降る空
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新しい家を借りるとき、家具を選ぶとき、まだいない子供のことを考えるとき、父と母にもこんな時間があったのだろうと思いながら、いつかくる別れを予感する。
生まれては死んでいく膨大な月日の末端で、あまりにちっぽけな一人の命を生きている。
頑張って頑張っていつかこの迷路を出たら、もう二度と会えない大切な人たちと向こうで再会できるのだろうか。
そう思わないと報われない。
5月生まれの父だった。