ひょんなことがあって、かれこれ5ヶ月ほど業務委託で暗号資産を報酬として働いています。ちょうど確定申告時期というのもあり暗号資産の扱いについていろいろやっていたので、暗号資産で報酬をもらってどうだったか書いてみようと思います。
報酬の内容
報酬自体はUSDC (SOL)でもらっています。
金額感に関しては円安の時期だと安すぎて微妙だけど、今の時期だとまぁこのぐらいかなと思える金額感です。
報酬を日本円で使うには
USDCは日本の取引所で扱えないため、日本円にするには少し手間がかかります
ウォレットから海外取引所に送金する(手数料がかかる)
海外取引所で日本の取引所で扱っているトークンと交換する(手数料、交換レートによる損失がかかる)
海外の取引所から日本の取引所に送金する(手数料がかかる)
日本の取引所で日本円と交換する(手数料、交換レートによる損失がかかる)
日本の取引所から銀行に送金する(手数料がかかる)
他の経路もないわけではないですが、真っ当な経路はこの形かと思います。
というので日本円で扱うにはとても面倒で、ロスを最小にする経路を考えるのがもう本当に面倒です。また、3のところで規制であるトラベルルールなどがかかってくるため、手順を間違えるといろいろと面倒なことになるリスクもあります。
というので正直面倒くさすぎて日本円に換金して使うことは最初から諦めました。
暗号資産のまま使うには
日本円のまま使えないなら暗号資産のまま使うかと考えていろいろと考えてみましたが、こちらもあまり手段はないのが現状です。
1. 暗号資産支払いをサポートしているサービスを使う
暗号資産支払いサービス自体はいろいろあります
このあたりはBIP-21、ERC-681など支払いのための規格があり支払い自体は簡単に行えます。
こういったサービスや機能を採用しているところとして
というようなところもあり、全く使えないというわけではありません。特にSolana関係の支払いではUSDC (SOL)をそのまま使えるので楽に使うことができます。
ただし、やっぱりいくつか問題はあります。
まず、大手のサービスではまずサポートされていません。だいたい暗号資産払いを始めるところは小さいところなので自分の購入したいものがあればラッキーぐらいです。
次に、自分の欲しいものが暗号資産払いできるとしても、USDC (SOL)は対応しておらず交換の手間がかかることが多いです。また交換したいペアを分散取引所がサポートしていればすぐに交換できますが、そうでない場合は分散取引所を探したり、取引所に移してから交換して、またウォレットに移すなど本当に手間です。
個人的にはUSDC (SOL)からUSDC (ETH)のようにネットワークを跨ぐのが本当に面倒でした。今の所はウォレットでMEXCをサポートしているSafePalというウォレットを使って暗号資産払いをしやすくしています。
2. 暗号資産払いのできるお店で使う
日本国内でも暗号資産払いのできるお店はあったりします。
例えば、CryptoBar P2Pなどでは暗号資産払いでお酒を飲むことができます。ただ使い切ろうと思うと肝臓壊しそうだけど。
1つ注意点としては国内では暗号資産払いをできると言っていても、日本の取引所で特定の通貨を持っていないと使えないケースも多いです。ビックカメラなどがそうですね。
日本国内では1で話したような共通規格、仕様ではなくオレオレ暗号資産払いが多く使い勝手が悪いです。
3. 暗号資産型のクレジット、デビットカードを使う
暗号資産をプールして使うようなクレジット、デビットカードといったバーチャルカードサービスも世の中にはあります。
しかし、メジャーなサービスはアジア圏でサービス提供をしておらず、アジア圏で提供しているのは聞いたことがないサービスばかりです。
一度、そういったところで試してみましたが、最終的にどこのサービスでも使えないバーチャルカードを手に入れて終わったことがあります。(返して!僕の$20を返して!!)
一応、日本語話者の方で日本で使えるバーチャルカードの話もあったりしますが、ある程度リスクを飲んでいく覚悟が必要かと思います。
ドル投資としての暗号資産
現状の暗号資産の使い道としては、定期的に一定額使うドル投資みたいなものだと割り切ってはいます。
特に今の時期のように円安に動く分には儲かりますし、年間で見れば平均化するので多少ブレても問題はないです。
また、ステーキングなどもあるので銀行よりマシな利息が手にも入ります。
つまるところ暗号資産で報酬を得るのは、本業で日本円を手にしてそれを使って生活できてるから成り立っているところが大きいです。
確定申告
確定申告は白色で申告しているのでそこまで手間ではないです。金額的には青色にした方がメリットが大きいのですが、何かあって働けなくなったときのために失業保険が欲しいので白色です。もっと金額が増えたらさすがに青色に変えるかもしれませんが・・・。
暗号資産の確定申告についてはそこまで難しいとはなっていません。というのも私はKoinlyというサービスで暗号資産に関わる取引は全て記録しており、そこに報酬の額と日本円換算した金額が残っているのでそれを使うだけです。(まだ税務署から突っ込まれてないのでそれでやってるけど、本当にそれで問題ないかは知らない)
また、ステーキング報酬なども記録されているので、最終的にレポートを出力し、それを取引所別に集計しなおすというやり方をしているので手間は少ないです。(まだ税務署から突っ込まれてないのでそれでやってるけど、本当にそれで問題ないかは知らない)
ただ、一つ面倒なところは経費ですね。今年の確定申告ではなかったのですが、来年度の申告では日本円で立て替えて、あとで暗号資産で精算する必要があり戦々恐々としています。
ちなみにまだ確定申告はおわっていません。
おわりに
今の生活費を考えると受け取っている暗号資産だけで生活できるのに、それを使える状態にないというのが正直なところかなと思います。
実際に暗号資産で報酬を得ても面倒だし、これを主軸にするのはまだ難しいなという印象です。
おそらく各社が暗号資産払いをサポートするというのは難しいと思いますので、日本で暗号資産型のバーチャルカードを使える状況になってくれればもうちょっとやりやすくなるのだろうなと思います。
そんな未来が来るまでは積み立てのドル投資扱いかなぁ。