夢の叔父さんは汗臭かった

kiriko
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昨夜、夢に叔父さんが出てきた。

子どもの時によく遊んでくれた親戚の叔父さんだ。

遊んだといっても特別に何かをしていたわけではない。

母が親戚の店で働いている間、連れて行かれた先で暇なので、売店で店番をしている叔父さんの横に一緒にただ座って話をしたり、テレビを観ていただけだ。

たまに自動販売機の補充を一緒にするのが面白かった。なかなか出来ない体験だから。

缶を補充する時のガチャンガチャンと言う音を今でも覚えている。

穏やかな叔父さんが好きだった。

そんな叔父さんが初めて夢に出てきた。

叔父さんは数年前に亡くなった。

店が無くなり、叔父さんは遠方に行き、私も子どもが生まれたりで何年も会わないまま、葬式に出ることもないままのお別れだった。

夢の叔父さんに「少し痩せたね」と声をかけると笑っていた。

子どもの時のように抱きついた。

叔父さんはちょっと汗臭かった。

目が覚めて、夢でも匂いを感じるものなんだなと思った。

懐かしさと嬉しさと汗の匂い。

ただそれだけの話。

@kiriko
青い空を飛び回るオタク。