パラレルワールドリーダー

kisato
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随分前からRSSリーダーで読んでる人のブログ。最近時間が取れずチェックしてなかったので見てみると毎日書かれてたようで半月分は未読状態。下の方からひとつの記事を読み元のダイレクトページに飛ぶと記事が消えていた。

削除された記事だったんだ。

続きのリンクがあるけどたぶん書ききってる。

次の記事もそのまた次の記事も…半月分が一旦書かれ削除されたものだった。

全部面白くて示唆に富んでるのに削除されていた。

一定期間、もしかしたら数時間だけまたは数日間公開されてたのかもしれなかった文章を読ませてもらったんだなと受けとめ心にそっと仕舞い込んだ。

まるでパラレルワールドを覗いたような感覚に陥った。RSSリーダーってこんな現象があるというのは前からたまにあり削除したくなることもあるだろうなくらいしか思わず、ここまで何日間もごっそり削除されたものはなかった。

なんとなく満足できなかった文章だったのか書いた後違うと思ったのか…ドキリとした。

パラレルワールドリーダーを読んだということにしよう。実際存在しないページになったのだから。

書いた人とこちら側で読んだ人の間には、言葉で繋がって近いようで遠い月を眺めてるような距離がある。相手は私を知らない。私はその人が書いた世界を眺めているだけ。

本とは違って時間の間隔が近くよりリアルに感じられ見えない場所で世界が広がっているようにも思う。

掴んだ手は気づいたら空中を掴んでいた。

書いたものをシェアする人と読む人。お互いに触れ合うことは無いのに言葉が伝えてくるものを受けとめる人との間にある見えないものがある。

人の想いが形づくっていく一粒として、それぞれ一粒一粒の想いが川となり生まれてくるものがあるかもしれないなどと夢想する。願いは祈りとなって流れていく。