猫を眺めた時に頭の中がふんにゃりするのはオキシトシンが分泌してる感触なんだろうか。明らかに何かが変化してるのを自覚する。頭の中で何かが起きている。
何のテレビのドキュメンタリー番組だったか忘れたけど人間が猫を見てかわいいと思う瞬間のちょっと前に猫はその脳波を感知すると紹介されてた。こちらの脳の反応を感知するのだそう。かわいいとわざわざ言わなくても伝わるのよスゴイよ。
それは猫が生きるために獲得した能力なのかもしれないけど嬉しいよね。人間同士がすぐ伝わってしまうならややこしくなるかもしれない。
私が猫と初めて出会ったのは5歳の頃。その前にも出会ってるのかもしれないけど覚えてない。家では飼ってなかった。
忘れられない出会いというのは結構な怪我をしてしまったから。
道の端っこをその家の塀に沿って歩いてた時、なんとなく視線か何かを感じて塀の上の方を見上げたらそこに猫がいた。黒っぽかった気がする。そこに居たのか猫も歩いてたのかわからないけど見上げたその瞬間猫と遭遇して嬉しい気持ちになったのと同時にギャギャッと思いっきり顔を引っ掻かれてしまった。引っ掻かれたその瞬間までしか覚えていない。
ぎゃん泣きして通りかかった人が助けてくれたのかそれとも泣きながら自分で歩いて当時預けられていた祖父母の家に戻ったのか。
目のすぐ横のあたりの肉が削げたというか、えぐれた跡が大人になるまで残ってて鏡を見れば、おおここだなと確認していた。
すぐに治る傷ではなかったと思うけど傷を痛がった日々などあったのかさっぱり覚えていない。
大人になるころ傷跡がわからなくなって良かった。同じく出産の時の鉗子分娩の跡も似たような傷跡で目の横にあり、いつのまにかわからなくなってる(子どもの頃出産の時と猫の時のそれぞれの傷を教えられていた)。
そういえば猫に引っ掻かれて病気発症しなくてラッキーだった。いやもしかしたら「猫ひっかき病」発症しても軽いものもあるらしいから知らぬまま過ごしていた可能性もある。
そんな事があっても猫を嫌いになったこともないしその猫に対してもなんにも負の感情は持たなかった。そもそもその猫だってびっくりしたんだろう。猫から攻撃されたと思えなかったんだと思う。
その後、猫が欲しいと日頃言ってたのもあり6歳の頃知り合いの家で生まれた猫を引き取ったこともあったけど何日かして逃げられてしまい悲しかった。
大人になってから数ヶ月間だけシャム猫のオスと一緒に暮らしたこともあった。
真夜中に視線を感じて起きると枕元にじーっとこちらを見ながら待ってるので布団を開けるとササっと入ってきてきゅんとした。
今は飼えない家に住んでるのでSNSでシェアしてくれた画像や動画などの愛らしさにクラクラしてる。
飼えないのに猫のこと知りたくて生態についてなどいろんな情報に接して楽しんでる。一緒に暮らせなくても恩恵を与えられている。
ふと、この初めての衝撃的な出会いのことを思い出したのでした。