『海のはじまり』を観て

kisato
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[人は、いつどのように“父”になり、いつどのように“母”になるのか。この時代だからこそ伝えたい“親子の愛”を通して描かれる“家族”の物語。]

"海のはじまり - フジテレビ" https://www.fujitv.co.jp/uminohajimari/introduction/

脚本・生方美久さん×風間太樹監督×村瀬健プロデューサーの『silent』チーム

“親子の愛”をテーマ、家族の物語と聞くと正直気持ちが固まってしまうのだけど、『いちばんすきな花』(2023年10月期/フジテレビ系)を手掛けた生方美久氏の脚本ということで(『silent』は観ていない)どのように描いていくのか興味が出た。

いきなり6歳の自分のこどもとの対面とはどんな心境だろうか。1番可愛い頃のこどもの姿を愛でることができなかった空白の時間の重さはあまりにも大きく奪われたまま責任だけがのしかかってくる。

男性側からすればあり得ないケースではないかもしれずこんな展開はドキッとさせられるのだろうか。

だけどこのドラマでは、相談されるというより産む側から意思を固めた状態で中絶同意書のサインを求められ署名したら連絡が取れなくなって数年したら亡くなってたというのを知らせられる。しかも自分のこどもが育てられていたということを同時に知る。さらに知った途端にその母親から知らなかったことまで責められるような展開。

こんなのありかとこのドラマ観るのどうしようかと2話目を観ながら考えようと思った。

母親である南雲水季(古川琴音)は娘の海(泉谷星奈)に父親の月岡夏(目黒蓮)の存在を教えていた。

海が夏を慕う気持ちが育てられていたらしく、会いにきてくれた夏に駆け寄って抱きついた海の姿に夏も驚いてたようだけど観ていた私も驚いた。その反応ちょっと早過ぎないかと。すでに父親として慕っている。

これが一筋の光のように親子を繋ぎいずれ夏は海の中に自分とかつての恋人の姿を見つけて親の自覚と愛情を育んでいくのだろうか。

それにしても 海、夏、水季、と書いてるとどれも似通った名前でこんがらがってくる。

気になるのは今の恋人との関わり。恋人の百瀬弥生(有村架純) は中絶をした過去があった。失った過去の出来事が重なってくる。彼女がどう受けとめていくのか気になってくる。

弟、月岡大和(木戸大聖)の「この人まで居なくなったら終わり、みたいな」この心境が痛いほどに突き刺さってきた。

私も5歳で両親から離され私にとって知らない父方の祖父母に預けられ、数ヶ月後祖母は祖父と大喧嘩して私を連れて家出して一人暮らししていた父の所に転がり込み、数ヶ月もしないうちに祖母は突然死した。

父とふたり暮らしが数ヶ月あった後父は再婚。

継母は6歳の私の母親となった。

その時私を養子にという話も聞かせられその気持ちを言葉にすることは当時できなかったけど私の居場所は無いと理解していた。このドラマとは最初からだいぶ違うけど6歳で血の繋がらない子の母親になるという点が似ていて注目する。

好きな人との生活の中にその人が愛した人のこどもの中にかつての彼女を見つけて私の継母のように嫉妬で苦しまないのだろうか。

私の場合は私の産んだ人と似ているところを指摘され父親と喧嘩になるのは私のせいだと責められたけどそれが現実ではないだろうか。父親といい関係でもそうでなくてもどちらにしても私は疎まれる存在になった。経済的に不安が無く精神的にゆとりがなければとても難しい関係性だと思う。

いや違うかな、継母は人の感情がわからない人で荒れ狂う自分の感情をコントロールすることもできず日に日に壊れていったけれどやはり人に寄るのかな。

このドラマではどんな展開になるのだろうと書きながらハッピーエンドだろうねぇ理想的な展開なんだろうねぇとは思うけどその描き方に注目したい。あり得ないような理想的な展開になるのかお伽話のような受けとめ方で観た方がいいのか最後まで観れるかはまだわからないけど次回は観ようと思う。