掃除機をあたらしくしてからというもの、帰ってから毎日することのひとつに、『掃除機をかける』が加わったことに自分でもおどろいている。わたしはいままで部屋を清潔にたもつということができなくて、3か月くらい掃除機をかけなかったり、布団も干したり洗濯をしないで使い続けたり、床にごみを置いたり、いま思うとぞっとするような状態の部屋で平気ですごしていた。たぶん精神状態も影響していたとは思うのだけど、とにかくそんな状態だったわたしが、部屋の掃除を(ざざっとでも)毎日しているのだから、ほんとうによくやっていると思う。
とはいえ、これはわたしが快適に過ごすためではなく、わたしと一緒に暮らしている猫とうさぎとモルモットたちのためなので、わたしはあの子たちの快適さのおこぼれにあずかっているみたいな感じ。みんなのごはんの準備があるので生活リズムも乱れないようになったし、猫がそばにきてくれるとあたたかくて早く寝るようになったし、みんなを養うために健康でいようと思ってちゃんと薬も飲むようになったから、結果的にすごく調子がいい。
年を取るとどんどんからだにガタがきてずっと調子が悪くなる、というようなことを見聞きして、うすぼんやりと呪われたような気になっていたけれど、メンタルも体調もすべてがガタガタだった10代20代のころより、いまのがずっと息がしやすくて、わたしは若い(と世間から言われる年齢)ころよりもいまのほうが健康に快適に幸福に過ごせている。自分じゃなくみんなのために掃除機をかけながら。