明るい話ではないのでメンタルが落ちているときに読むものではありません。
.
.
.
.
.
.
.
「過去にタイムリープ出来るとしたらどの時点に戻りたい?」
私は金を払ってでも絶対に戻りたくない。
私を産んだのはカスだった。おおよそ人を育てて良いメンタリティ、考えの持ち主ではなかった。自分が苦しんだ分、他人を一層苦しませ、己の苦痛を紛らわせるタイプのカスだった。精神年齢14歳、頭の悪いサイコパスと表現したらおおよそヤツのことである。もちろんおおよその14歳はすごく立派だということは知っている。あくまで記号的な14歳を想像してほしい。
幸いなのは、自分の記憶力がアレなのか自己防衛の力によるものなのかその両方なのかは定かではないが、ヤツと暮らしていた頃の記憶がほとんどないことだ。もちろん強烈なものは未だに覚えているが、何にせよ「頭おかしいことをたくさんされていたなぁ」としみじみ思えるようにまで回復した。
ここには書けないような可哀想なことをたくさんされていて大変気の毒な境遇だったため、以前の私は「いまこの瞬間未成年に戻ったら●さないと断言できない」メンタル状態だった。
しかし今は生きていても構わないと思っている。私の知らない場所で幸せに生きて、私の知らないところで、私が知られることなく勝手に死んでいてください。
実家を離れ数年経ち、社会人としても慣れてきたなという頃合いでようやく恨みを手放せた。ここ一、ニ年ははカスを思い出すこともなくなり、「ヤツが幸せでも別に関係ないんだからいいよね」とまで思えるようになった。
ものすごく進歩した。ヤツに家庭環境を破壊されたのにも関わらずこんな立派な考えを持てるようになれたのは、周囲の人間関係に恵まれたからに他ならない。
ヤツの唯一の功績は「人生の最底辺の部分」を全て回収してくれたことだ。社会に出てから一切苦労しなかった。パワハラを見たときも「筋は通っているな」とあまりよろしくないであろう擁護が出来た。
完全に解毒していたと思っていた。思い込みだった。
推しにはジャブジャブ金を使えるのは「推し、ひいては推しの制作者が幸せになるから」だ。課金は廻り廻って自分の推しに還元されるので苦ではない。しかし推しに使う一万円を自分には使えない。すごく罪悪感がある。たとえそれが立派な投資でも駄目だった。
調べたらヤツの影響のようだった。長年の謎が解けて、腑に落ちて「あーあ」と思った。鬱が治っていると思い込んでいる躁状態患者と同じように、私も自分のことが見えていなかった。ショックだった。が、ヤツのせいと分かり安心したのが正直なところだった。
これからは全てヤツのせいにして生きる。
今こそ親に甘えるとき。
子孝行できることを誇りに思えカス。
※カスは私の語尾ですカス