東京はお盆が7月らしい

klov
·

先週末、母方の祖母の四十九日があった。3月に亡くなった際はなんと僕がコロナで葬儀に参列出来ず、これが亡き祖母と実質的な最初で最後の対面だった。

もう10年以上前に他界したが、父方の祖父が真言宗の住職だった。祖母は浄土宗だったので、法要の仕方に微妙な違いがあることが分かった。まずお経が全然違う。真言宗のお経を覚えてるわけではないが、さすがに違うことは分かる。韓国語や中国語が分からなくてもそれらが違うことは聞けばわかるのと一緒。祖母の法要では南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏と繰り返したが真言宗ではこれがない。代わりによく出てくるのは南無大師遍照金剛(なむだいじへんじょうこんごう)だ。金剛というのが真言宗開祖の空海を指すので分かりやすい。

あと南無阿弥陀仏は住職だけでなく参列者も口に出して唱えるよう言われたが、祖父の寺ではそうしたことをしていた記憶がない。真言宗の法要で住職と参列者が分断されているのはちょっと密教っぽい。


法要と納骨を終えて住職と新盆の話になる。聞けば東京は新盆が7月らしい。知らなかった。お盆というのは寺にとってはかき入れ時で、檀家の家々に法要をあげに飛び回る。先祖供養なりお施餓鬼だったりと名目はあるが、とにかく忙しい。

それがなぜ7月なのか。理由は聞かなかったが、8月の盆はむしろ東京の人が地方に帰るだろうからずらした、あるいはずれて行ったのかもしれない。

7月だと梅雨と被りそうだ、とかあまりお盆の感じがしないね、などとめいめい勝手なことを言いながら帰路についた。

@klov
育児・3歳男児・出版社・データ分析