『ひめひび AWB』雑感1:全体的に

見代
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公開:2023/12/18

このOPの音楽と映像がとても好き。こちらもやったのが3年前なので……とお断りを入れるつもりがプレイ中の感想をTwitter(当時)にかなり書き残していたお陰で色々思い出せて結構だらだらと書けてしまいました。

公式サイト→ひめひび Another Princess Days ~ White or Black ~

■ 全体的に感想

ピンク髪ロングストレートの女子が超名門男子校の紅一点生徒として編入させられ、共学化プロジェクト推進の旗頭たる「ひめ(本作ではプリンセス)」として担ぎ上げられる、という大枠はいつもの『ひめひび』なのですが。

コミカルなやり取りとその中に効く毒とか、光が眩ければ闇も濃いんだよなるほどWhite or Blackとばかりの世界は、企画者とライターのメンツがメンツだけあって『カエル畑』とか『月影の鎖』とか『スイクラ』とかそっち方面との親和性の方が高いような、居心地の良いゲームでした。

特に『スイクラ』は、ゲームを少し進めた上で攻略対象を選択し、会話中の選択肢と2軸のパラメータで白黒2ルートとそれぞれ2ED(つまり各キャラ計4ED)に分岐するという基本システムとか、一部背景が色違いのお揃いだったりとか、主人公の口調が似通ってたりとか、これもう『スイクラ』亜種じゃん! と私ははしゃいだ。メインのモチーフ童話も『スイクラ』が「不思議の国のアリス」ならこちらは「鏡の国のアリス」でしょうか。タイトルロゴの「ひ」の字が悪魔の笑みに見えるのはわざとだと信じております。これの次に発売されたのがスイクラSwitchだったの必然でしかない。

光と闇の話をもう少ししていいですか? します。

生徒は皆プリンスと称される名門校、攻略対象の5人は中でも選りすぐりの面々で、まぁキラッキラした世界。色彩も華やかだしBGMも輝くばかり。好感度が上がる選択肢を選ぶとハートがキラキラと舞い(あれわかりやすい上にテンポも良くてとても好きでした)、さらにスチル表示中はキラキラエフェクトまで入る徹底ぶり。王子様という概念にはどうも弱い私ですがキラキラワールドはコレジャナイ対象なのでTAKUYOじゃなかったら完全にスルーしてました。

一方でこの学園、陰謀術数に選民思想、独裁政治おそらく暗殺まで何でもありのドブラック校でもあります。法の秩序とは、と言いたいけど実際問題として学校って独自の秩序で運営されてて警察組織もなかなか入りづらい(入りづらかった)のが現実で、わあリアルう! と言わざるを得ないのが恐ろしいところです。

で、たぶんここが肝心なところなんですが。第一印象だととにかくキラキラしている攻略対象たちも闇、と言えばまだかわいいもので、権力を行使することに慣れているが故のやばめな暴力性をナチュラルに抱えていて、手放しで好きになりにくいの何の。発売当時我がTwitter(当時)のTLは誰かが誰かにキレていて、とても「キラキラ学園でイケメン王子様に囲まれてちやほやされる乙女ゲー」をやってる空気ではなかった。

私は他のTAKUYOゲーの某繊細な王子様や某平和な世界で睡眠を貪る王子様や某言葉やご気性が真っ直ぐなお坊ちゃんを思い出しては「こんな連中が跋扈してるのが高位者の世界なら、彼らはとても生きにくかったろうなぁ」と涙しました。おいしいものたくさん食べてあたたかくしてぐっすり寝てほしい。白いほうの意味で。とか言いつつ本作で一番好きなBGMが「這い寄る孤独」なのでだめかもしれない。

BGMと言えば、各キャラのルートで一番盛り上がるところで主題歌BGMが使われるの、大変好きな演出でした。

以降、キャラ別感想。攻略対象はクリアした順で。

@kmgtr
薄暗い拗らせ雑記をメインにだらだら書いている人。目標更新ペース最長1ヶ月。99%適当発言。文体は定まりません悪しからず。感想レターのお返事はsizu.me/kmgtr/posts/i6rdb3iv4nmd