【呪いの書】書き下ろし文公開

見代
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公開:2025/1/13

迷走中のXでつい思い出のポストをセルフリポストしたら反応があり、御礼代わりに同人誌版のラストに仕込んだ渾身のネタをお披露目したらこちらにも反応があり、ならもう同人誌版に書き下ろした文章も公開しちゃうか。という勢いだけの記事です。

余談ながらこの話題に関するXでの反応の良さ(当者比)に、あの頃の私は輝いていたんだなぁなどと改めてしみじみしました。環境も心も殺伐としていたので二度と戻りたくはありませんが、失われたものは大きいね。


■ 序文

DOD1発売20執念、DOD2新成人、DOD3発売10周年お悔やみ申し上げます。

とは言え私はDOD3のパッケージ版のみクリアした2014年から離脱した身。離れて9年半、もはや20年のうち半分程度の付き合いしかない。ニーアAのアニメ化もフーンと遠目に眺めていましたが、原作であるゲームは2017年すなわち6年前と知って軽く宇宙猫顔などしました。宇宙猫ももう古いか。

そんなわけで赤目だの患者だの信徒だのとはもはや名乗れぬ有様ですが、某大手中古書店でDOD1が平積みで置かれているのを見かけた瞬間「ぎえええええええええええええええ」と頭の中で叫んでしまったので呪いは健在のようです。ろくでもねえな。

でもね、まあね、もうすっかり人気ジャンルだしね。呪詛を唱える愛の形は令和スタイルじゃないしね。こんなものをネットの海に漂わせ続ける時代は終わっただろうという判断と、単に自分が区切りをつけたく、20年という節目に便乗してのこの度の書籍化です。

webでご覧になっていた方、紙でまでお付き合いありがとうございます。こんなものをご自宅に置いて大丈夫か? たまに開いて供養してくれると嬉しいです。

さすがに新規の方はいらっしゃらないと思いますが、20年前にはこんな狂人もいたのかと古典としてご笑覧頂ければ幸いです。

挨拶とはいえDOD関連の話題で「嬉しい」だの「幸い」だの前向きな言葉を使ってしまったことに違和感しかない。

■ 凡例

  • 個人サイト(名前は色々変わった)に掲載していたDOD1、DOD2、ニーアレプリカント(PS3版)、DOD3のプレイ記、さらにブログやmixi、Twitterにおける呪詛(あいのさけび)をまとめた同人誌になります。

  • webから書籍へと媒体を移すに当たって、本文に多少手を加えています。

    具体的には誤字脱字の修正、改行・改ページの調整、そのために意味が変

    わらない範囲で表現を変更、他のゲームや発行人の私生活など関係ない話

    題はできる範囲でざっくりざっくり削るなどです。

  • よって当同人誌は「ver2.0」の感覚でご覧頂ければ幸いです。「純粋な紙化

    じゃないじゃんふざけんな」? ヨナもそう思う。媒体が変わる時点で同じものにはできなかったんだ……。

  • 言うまでもなく版権元とは一切関係がありません。また、記載内容はあく

    まで発行人の一意見に過ぎず、作品や他のファン、異なる感想や解釈を貶

    める意図は一切ありm……いや作品を貶める意図はあったな……何にせよ

    くれぐれも作品や版権元、他のファンへの攻撃材料にしたり、逆にチクっ

    て発行人を追い詰めたりしないでください。泣きます。

  • 著作権は一切放棄しておりません。無断での転載は固くお断り致します。転載を発見次第、利用料を請求致します。

(以下約1100ページに及ぶ呪詛)

■ 蛇足の章

長めの書き下ろし後書きです。皆様、手首はご無事でしょうか。本は28ページくらいずつに分かれていないでしょうか。

1100ページ超えとか正気の沙汰じゃないですね。違うんだ、分冊しようかと思ったのにTwitterもといXのアンケートでは全会一致で「呪(あ)いの重さをこの手で味わいたい(≒1冊にまとめて)」と言われて僕悪くないもん。

作業中はWord様が動かなくならないかドキドキでしたが、全然快適でした。まぁテキストしか流し込んでないからそんなに重くもならないか。私は20年ちょいかけてざっくり37万字書いてきたという現実の重さに耐えられそうにありません。

 さて、せっかくなので各章のことを少し振り返ります。

・ 赫の章(DOD1プレイ記)

すべての始まり。まさかこんなにクソなゲーム(notクソゲー)とは夢にも思ってなかったのと、何せ若いので、何と言うか痛々し、いえ、眩しいですね……。2以降のプレイ記はゲームに関係ない記述はおよそ削除しましたが、1はなんかもうどうしようもなくて、ほぼそのままにしてあります。身内を含めて個人情報の量がすごい。ごめん身内。

当時は他作品と同じく発売前からコツコツ書いてましたが、発売日にうっかりデータを上書きしてしまいました。残っていればこの本がさらに厚くなったと思うと無念というか、消しちゃったおかげでこの章だけ薄めになっちゃったのは遺憾。

・蒼の章(DOD2プレイ記)

一番まとまってて、一番丁寧にゲームを追って、一番書いてて楽しかったプレイ記。文章力もこの時が一番高く……とずっと思ってたけど、改めて見返してみるとそうでもないな? ちゃんと成長できてる(できてた)ことを実感できただけでもこの本を作った甲斐がありました。

このプレイ記は途中で投げ出しかけましたが、サイトで実施したアンケートで「続き書いて」というご意見をいただいて結局1年かけて完成させました。

「ゲームやるよりこれ読むほうが面白い」という感想は今でも大事な宝物です。結局3までで一番面白いゲームだった(※個人の意見です)などと誰が予想しただろうか。

・灰の手記、灰の断章(NieR-Rプレイ記)

手記はブログ。断章はブログを元に、1や2のようにサイト内で書いていた正式なプレイ記……になる予定でしたが、時間が取れなくなったのとゲームがあまりにつまらなくてモチベーションが上がらず、未完で終わったものです。収録しないことも考えましたが、せっかくなので。

ニーアR/Gといえばシロこと白の書だし、塩が云々な世界。章タイトルは白のほうが良いかちょっと悩みましたが、3との兼ね合いと、竜の状態に基づくことにして灰になりました。愚者の抱擁(以下略)

Twitter(当時)でも何度か書きましたが、ネガティブなブログ記事に絡みコメントがついたのが一番の思い出かなぁ。

・白の章(DOD3プレイ記)

さらにつまらないゲーム出してくるとは思わなかったじゃん? プレイ記を書くのマジで苦痛でしたが、そのわりには一応読める記事になってて我ながらよくがんばりました。「あのプレイ記に救われた」と言われたこともあり、お役立ていただけたなら何よりです。

元記事だと改行しまくりのいわゆるブログ記事っぽい書き方でしたが、紙面でこれはきっついなと判断して詰めに詰めました。お陰で読み心地が相当に変わってしまいましたが、まぁ、ver2.0ということで……。

ニーアAの発表を聞くも踏みとどまった記事と、DOD1コラボに釣られてサヴァスロやりそうになった記事はここに入れておきました。

・御奇(みくし)の章

mixiの当て字としてこれを思いついた私は褒められて良い。

というわけで、放置されたままのmixi日記から関連しそうなものを収録しました。だいたいLOVの話だった。LOVやってたらまた世界が変わってただろうけど、アーケード向いてないからしょうがないね……。

もっと分量あるかと思ったら意外に少なかったです。

・呟(なげ)きの章

反対に多すぎたのがTwitter(当時)だよ。他の作品やアカウントとの絡みが強いツイートとか、もはや意味が汲めないツイートとか、執拗に繰り返される「アンヘルたんまじ天使」とかは容赦なく除外したのにご覧の有様だよ!!

ちなみにDOD1発売20周忌を迎えた2023年9月11日までの分を収録しました。本当は19周忌までにして20周忌に合わせてこの本を出す予定だったんですけど作業が終わらなかったから追加しておいたよ!

3プレイ記もですが、記載されているURLはこの本の作成中に開けたものです。内容が気になったら当たってみてください。反対に、リンクが開けなかったものはURLの掲載をしていません。

 

だいたいこんなところでしょうか。

この本を企画した当初は「いま振り返る、私とDOD」とか改めての解釈記事を書き下ろすつもりでしたが編集作業で見事に燃え尽きました。いや本当に、なんで今さらこんなものと何十時間、何百時間と付き合う羽目になったの? 馬鹿なの? 「もういい、もういいぞ」と唐沢寿明声で止めてもらうかピーター声で「馬鹿者」と嗤われたい。すいません不遜でした。

 せめてこの本をお手に取った奇特な人たちが、少しでも楽しめるものとなっていますように。

私? 私はこの本が手元に届き次第その厚みに爆笑した上で物理的に燃やしてやろうか真面目に考えています。

@kmgtr
薄暗い拗らせ雑記をメインにだらだら書いている人。目標更新ペース最長1ヶ月。99%適当発言。文体は定まりません悪しからず。感想レターのお返事はsizu.me/kmgtr/posts/i6rdb3iv4nmd