共通テストの 1 日目があった。雪が降った地域もあったようで、散々な帰路になった受験者も多かったことと思われる。
私は子供時代、かなり尖った思想を持っていたことを覚えている。大人が共通一次時代の話をセンター試験に変わって久しい時代にもし続けるのを疑問に思っていた。大学時代、受験生時代のセンター試験の話題を擦り続けることをダサいと思っていた。現在のセンター試験を解かない人間に過去のセンター試験のことを語る資格などないと信じ込んでいた。過去にすがるのを嫌っていた。
翻って今を見ると、自分が老化してしまったことを実感させられる。このようにセンター試験の思い出を長々と語っているし、共通テストは解くのが億劫である。変化を拒み過去の中に生きることを老化と呼ぶのであれば、私は紛れもなく老人に片足を突っ込んでいる。
私達の心の中には常に「自分の頃はセンター試験だったんだぞ」と語りたがる老人が住んでいるし、歳をとるごとにその傾向は増悪していく一方である。きっとそれに身も心も抗えなくなったときが、変化を好み今を生きていた子供時代との訣別なのだろう。せめて必死の抵抗で、過去の自慢だけはしないようにしたい。