無知は罪だったのか

同和問題っていう差別のことについて触れるので、閲覧に気を付けてほしい。

自分は顧客情報を取扱う職に就いているので同僚との間でお客さんの話をよくするんだけど、以前同僚のちょっとした発言が引っかかって直らなくなってしまった。

~とある日の会話~

ぼく「〇〇さんのことなんだけど~。」

同僚「〇〇さん?誰だ?どこの部落の人?」

ぼく「△△地区の人だって、ほら、こないだ〇〇の手続きにいらっしゃった。そのとき書いてもらった書類のことなんだけど。」

同僚「ああ~あの人ね。それなかなか面倒な事務処理だよな~。」

おわかりいただけただろうか。

自分の地元では集落とか地域を"部落"という言葉で表現することが当たり前で、たぶん辞書を引くと一番最初に説明される意味で使われてる。

今まで部落という言葉を聞いてもなんとも思わなかったし、なんなら自分も普通に使ってたけど、なぜかその日に限って昔学校で習った同和問題を思い出した。そういえばこの言葉って差別用語でもあるんだよなあ。

調べると新潟にも被差別部落はあるそうだ。初めて知った気がする。以降"部落"って言葉にやたら引っかかるようになったというか、聞くたびモヤっとするようになってしまった。

思ったんだけど、これ知らない方が幸せだったってやつじゃないか。確かにこれから生きていくうえで該当する人と接する可能性があるんだから、勉強しないと何気ない発言や行動を勘違いされるかもしれない。でもそういう意識を他人に持った時点で特別な境界を作ってしまってるような、それ自体差別になってる気がするっていうか、なんだかなあ。いやでも受け手がどう感じるか次第なのか?う~む。

さらに調べてみた。どうやら自分が浅かったみたいだ。みんながちゃんと勉強すれば「こいつは部落出身だ、結婚はやめろ」みたいな妄言にも騙されずに済むってわけだ。なるほどなー。確かにこれが妄言だと思えるのも昔勉強したおかげなんだよな。よし、これからは地元でもなるべくこの言葉を使うのをやめようか。

今回色々調べたり考えたりしたことはすごくいい経験になった。ただ困ったことにそのせいで"部落"って言葉に重みが出てしまって、同僚やお客さんからその言葉を聞くと気持ちまでもが重くなるようになってしまった。なんとか解消したいけど急に「その言葉やめませんか」なんて言えないし仕方ないか。今後は聞こえてもなるべく気にしないようにして、地元に限ってなら目をつぶってそっとしておいた方が得策かなあ。

ではまたの機会に。