愛しのアーモンドチュイル

koenmeshi
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少しお金に余裕が出てきたタイミングでまつげパーマでも始めようかしらん、とホットペッパービューティーをぽちぽち回遊していたが、お店が多すぎる都内、何かから絞らないと何も選べない。

行かなければならない場所に行くときは、帰りにお気に入りのお菓子を買ってこっちが今日のメインですよ〜と自分に言い聞かせ、そのめんどくささをごまかしている。よくあるご機嫌とりだがめんどくさがりにはこれが効く。

ホットペッパービューティーのエリアを池袋に設定して良さそうなところを探す。池袋、結構こわいエリアがあってドキドキしたが外国のお姉さんがまつ毛をくるんと綺麗に上げてくれた。

上向きのまつ毛をパチパチとさせながら、池袋駅近くのタカセに向かう。お目当てはアーモンドチュイルだ。

アーモンドチュイルはアーモンドチュイルという名前がそもそもいい感じである。チュイルはもちろん何回も口に出して言いたくなるし、アーモンドのアーはアーーーーーと伸ばしたくなる。

アーーーーーモンド・チュイル!

チョコが付いてる方のが好きだ。

キャラメルで煮詰まったスライスアーモンドとチョコレートが、軽いスポンジと甘酸っぱい爽やかなジャム(調べたら杏ジャムらしい)を囲っておりとても美味しい。

とっておき、という言葉がピッタリのお菓子である。

そういえば、昨日も新たにとっておきが増えた。

免許更新に行かねばならず、ああめんどくさいなと思いながら、天気が良くて平日なので人は多いがみんな働き中みたいな神田を変な気持ちでふらふら歩いた。

久しぶりに交通の座学を受けて、免許取り立ての絶対に必要最低限しか車に乗らないぞ、という気持ちが蘇ってきた。

新免許の変な顔の証明写真を何度も財布から抜きとって見ては、確かに私はこの顔だけどもっと頑張れたぞ、とがっかりした気持ちになりながら歩く。天気は良いが風が強い日。

あっという間にさゝまに着いた。サラリーマンの人がお土産用にいっぱい最中を買っている。最中4つ下さい、というと紙の袋にカサっと入れて渡してくれた。

買いたての最中を1個取り出し、食べながら歩く。

水分を含んだねちっと系のこし餡がとてもおいしい(さらっと系は赤福)。最中がかなり軽くて、この素晴らしいこし餡を空気のように包んでいる、と感動しながら歩く。和菓子は静かにじわじわと美味しさに感動できて良い。

家でも緑茶を淹れて腰をすえて食べる。

誰かのうちにも持っていこう。

@koenmeshi
ごはんと器をつぶやく