ずっとiPhoneを使っている。といってもこだわりがあるわけではない。
大学にかよっていたとき、理由は忘れたがガラケーからスマホに乗り換えることになった。しかし自分はスマホについて何も分からない。当時は諸事情から精神的に参っており、わざわざ調べる余力もなかった。それでもどうにかショップに行くと、なんだかよく分からない大小の黒い板が並んでいる。まさかこの全部が電話じゃないだろうな。
その中になんとかphoneというものがあり、これなら間違いないだろうと思った。phoneは英語で電話だからだ。小学生でも知っている。
そのphoneはアップルの製品であり。自分は高校時代に買ったipod nanoをはじめ、すでにいくつかのApple製品を使っていた。だから選んだのだ。実はiPhoneとはAppleのスマホのことで、ほかにもAndroidとかGalaxyとか色々あると知ったのはかなり経ってからだ。もう少し考えて買えばよかった。しかし後の祭りである。それからずっと惰性でiPhoneを使い続けてきた。
それが最近、ふとしたことからAndroidのタブレットを購入した。Androidはセキュリティが甘いと聞いていたが、最近はウィンドウズ並みになされているらしい。使い勝手もよかった。
Androidもありかも、と思った。Apple製品はとにかく高い。個人的にはスマホに出すような値段ではなくなっている。Androidだって上を見ればきりがないが、別にそこまで求めていないです‥‥という自分にも合うモデルがあるのは嬉しい。余談だが自分は何年で返却というプランは好きではない。
さっそく暇を見てアップルからAndroidへの移行の準備を始めた。自分のiPhoneは購入して1年半なので買い換えはまだ先である。どう考えても気が早い。しかし、思いつくとじっとしていられない性格なのだ。「コップに半分水が残っています。あなたはまだ半分あると考えますか、それとももう半分しかないと考えますか」という心理テストのようなものがあるが、「そんな古い水はもういらん!」と捨てるか一気に煽るかして、別の水を探しに行くタイプなのである。
まず手をつけたのはカレンダーだった。自分はカレンダーアプリとiCloudのカレンダーを連携させて勉強の記録をつけている。さらにそれが日記アプリに表示されるよう更に連携させている。カレンダーと日記のアプリはAndroid版があるが、iCloudは使えるのだろうか。
そこへ口を出してきたのがGemini、つまりGoogleのAIである。「それなら今からGoogleのカレンダーに乗り換えを」と強く勧めてきた。営業だ。
試しに言うとおりにあれこれ設定するとちゃんと連携の切り替えができた。彼がここまで役に立ったのは初めてではないか。
そのあとGoogleのtodoをダウンロードしたところで、大学時代に使っていたtodoアプリ、Remember the Milkを思い出した。自分は当時これが好きで、予定から読みたい本に見たい映画、聴きたい音楽に買い物のメモ、ちょっとした思いつきまで全部放り込んでいた。使わなくなったのは通知音がならなくなったからだ。
アカウントはまだ残っているので久しぶりに開いてみた。そうだ、このアプリは有料版にしないと完了済みのデータが読めなくなってしまうのだった。当時の自分は、いつか好きなことを仕事にして、すごく忙しくなったらこのアプリの有料版で細かくタスクを管理して、仕事相手と共有して、読書や映画鑑賞の記録も全部書き込むんだと夢見ていた。
今の自分はまだそこまでには至っていない。というか、このアプリで共有することなんて別にないし、仕事とプライベートのアカウントは分けるべきだ。
有料版はサブスクで年間7000円ほどだった。高い。しか1ヶ月換算で数百円である。そうか、数百円で当時の夢の幾分かは叶うのか。昔のアカウントは無料版のまま思い出に取っておいて新しいアカウントを作ろうか。今そんなことを考えている。
2026/05/01
Kohana