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字が下手な理由

kohana
·
公開:2026/9/20

自分は字が下手だ。この1ヶ月で改めて実感した。

子供の頃は字がうまい、というか、のびのびしたいい字を書くと褒められていた。酷い字を書くようになったのは最近である。

きっかけははっきりしていた。10年ほど前の話だ。当時自分は英語とフランス語の単語ノートを作っていた。b5サイズのノートのページの左側に単語を、右側に日本語を書き、繰り返し見て覚えるのである。

やがておかしなことに気がついた。アルファベットを書いた後に日本語の意味を書こうとすると、高確率でうまくいかない。誤字ではない。ペンの先が勝手にあさって方に向かってしまう。手がひらがなや漢字の書き方を忘れてしまったみたいだ。

更にフランス語の活用の練習をしすぎて、指先の筋を痛めた。これをきっかけにペンの持ち方がおかしくなった。よほど気をつけていないと、ペンが人差し指と親指の間にはまり込んでしまう。

更に自分はこの少し前から、日記もパソコンやスマホでつけるようになっていた。つまり、勉強のためにアルファベットを頻繁に書く一方で、日本語を書く習慣が激減したのだ。メモもスマホで取るから、書くのは自分の名前やせいぜい予定くらいだ。そのスケジュール帳の文字はほぼ殴り書きである。それでも自分で読めるからいいか、とあまり気にしていなかった。

だから、手書きの日記を再開してびっくりした。日本語が書けない。去年も感じたが、更に酷くなっている。

指がうまく動かない。といっても脳や神経がおかしいのではない。面倒くさがって勝手に崩し字にしてしまうのだ。

それにペンが妙に滑る気がする。うまく紙に引っかかってくれないので、日本語特有の留めとか払いができない。そうだ、こうなる前からこれは薄々感じていた。実はボールペンって日本語にはあまり適さないのではないか。さらさらさらさら言っているが、さらさらしていたら払いはともかく留めはできないだろう。

万年筆は少し書きやすい気がする。しかし下敷きを使うと駄目だ。あれこれ試して、やわらかな厚手の紙ならうまく書けるとわかった。手持ちの紙で最も適しているのは、何年も前に100均で買った吹き出しの形のシールである。なんだこれは。

別に字なんて書けなくたっていいじゃん、今は手紙なんてほとんど書かないし、と開き直ることはできるが、個人的には抵抗がある。できないことと、できるけれどしないことは別だし、何をしても無理なことと、努力すれば改善の余地のあることも全く違う。

そんなわけで今は毎日その日のニュースの見出しを3本書き写し、更に個人的な日記も少し手で書いている。おしゃれで素敵な手帳生活がお年寄りの脳トレみたいになってしまった。

2026/09/20

Kohana

@kohana
エッセイとAuto fiction。 自分の言葉を取り戻すリハビリのために書いています。 少しでも楽しんでいただければ幸いです。