自分は生身の身体を持つ人間だ。そして機械に囲まれて暮らしている。これを打つポメラも機械だし、ネットにアップするために転送するスマホも機械だ。タイマーも時計もラジオも、たまにしかつけないテレビも機械である。
夏には国もテレビも水分をとれと繰り返すようになる。水が不足すると人間は生きてゆけない。わかりやすく言えば命に関わるのだ。いや、軽度の脱水でも疲労感に悩まされる。水は人間に必須である。
対して機械は水が嫌いだ。ほとんどの説明書は濡れた手で触らないでくださいとあるし、お湯を沸かす電気ポットさえ端子の部分を水に濡らすのは厳禁である。さっきうっかり濡れた手でタブレットに触れてしまい少し焦った。中に水が入り込んで壊れたらどうしようと思ってしまう。
つまり、水が必要な人間が基本的に水分厳禁な機械に囲まれて暮らしているのだ。これはなんだか不便である。
ところで今、フィジカルAI、つまり昔ふうに言えば人工知能を持つロボットの開発が盛んである。数年後には実用化されて私たちの生活に入ってくるだろう。さらに数年後にはケアしてくれる存在やペット、擬似的なパートナーとして人と一緒に暮らし始めるかもしれない。
こうしたパートナーロボットは擬似的な人格を持ち、人間らしさを強調するために反論したり、軽いけんかをするよう設定されているかもしれない。美人は三日で飽きるという、今の感覚では差別になりかねない古い言い回しがあるが、従順でお世辞しか言わないロボットの魅力も長くは続かないだろう。
そうなると人間は適度な湿気を好み、ロボットは乾燥が好きなので、室内の湿度について人間とロボットの間で口論になるかもしれない。ロボットは極限まで湿度を下げたがり、人間は喉が痛くなったり肌が乾燥したりすると困るので加湿器を入れようとする。そこで人間とロボットの口論が始まり加湿器のオンとオフを繰り返し、うっかり手を滑らせたロボットが人間を
久しぶりに時間ができたので草を刈った。草刈り機のバッテリーは水分厳禁である。炎天下を避けてもかなり汗をかくので、それがバッテリーにかからないか不安になる。そこで気紛らわしにこんなことを考えていた。
2026/08/26
Kohana