ひさかたの光のどけき春の日に

わも
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母よ、私は未だに尽くすべき言葉が分からない。私は不肖の出来である。だからこそそれを自覚し、許してほしいと思えば許してもらえることが分かっている。あなたが愛を尽くすように私も何かを返せるような人間であれば良かったと何度も思う。今まで何を書こうにもそのどれもが嘘のようで頓挫していた。幾度もあなたのいない所で泣いたことを知らないように、私のいないところで何度泣いたのか知らない。ただひたすらに申し訳がない。

私の名前には祈りがない。こんな人になってほしいから、とかこのような字の通りに生きてほしいという願いがない。ただそれは嬉しいことであると思う。私が私であることは、誰に頼まれずともそこにある。それが誇らしい。停滞を選ぶ私を許してほしい。