4年ほど前から5月頃になると無性にミステリーが読みたくなるようになった。それまでは動物や植物、脳に関する本などのノンフィクションを読んで、へぇーとかほぉーとか言って知識欲を満たしては満足していた。少し息抜きしたいときにはエッセイを読んだり。
ミステリーは一冊も読んだことがなかったので、まずは「おすすめミステリー」などで検索しておもしろそうな小説を探した。一番最初に手に取ったのは綾辻行人の十角館の殺人。さすがミステリーの金字塔ということでとても満足だった。しかしおまぬけなことに、あの衝撃の最後の1行に気づくことなく読み進めていき少し経ってから、あれっ?えっ?えっ?となって引き返して、もう一度しっかり集中して読んでからはぁー!っとなった。
十角館で味をしめた私は館シリーズを順番に読んでいき、それが終わるとミステリー好きな方たちがおすすめしているタイトルを色々と物色しては読んだ。夏休みになると読書をする時間がまとめて取れなくなるので、またエッセイを読んだり短編集を読んだりしてその年の私のミステリーブームは終わりを告げる。
翌年の5月頃にはまた新たにミステリーブームが訪れるという風にして今年もその時期がやってきた。今は道尾 秀介にはまっている。