みたよ、と言っても過去の話なので、見た映画の記録を残して今後見る映画の参考にしたいと思います。
アトミック・ブロンド

冷戦時代ドイツのマジで終わりかけのタイミングが舞台。 画も良いし音楽も良い。シャーリーズ・セロンはいつでもヒールを履いて 堂々とした佇まいで、演出というだけでなくその場の注目を自分に集める様な硬質なオーラを放っていた。 アクションにおける覚悟と修練が凄いし、やはり稀有な女優だと思う。 スパイを題材にした映画はストーリーが途中で よくわからなくなりやすいので注意して聞いていたが、やっぱりラストのタイミングでわけがわからなくなってしまった。 スパイ自身の情報がフェイクだと、二重スパイ、裏切りと来て 最後は観客自身も騙しに来るのだから話の構造として凄く分かりづらい。 今後の参考として裏切りの裏切りの裏切りみたいな三重構造の話は絶対作らないでおこうと思った。
場面によって全体の色合いみたいなものが考えられており、 きちんと大衆向けなサービス精神に溢れた画作りだったと思う。 この映画のキモは何と言っても長尺のアクションシーンで、 これだけ誤魔化せる部分が少なそうなものをゴリゴリ積み上げてる様は まさに血と骨……。超カッコイイ映画だった。 お洒落なお酒をお供にしてみるのにオススメです。
ソルト

いきなり主人公が追い詰められる映画。スパイ先でターゲットの男と恋に落ち……、とストーリーはスタンダードと思いきやその夫はクモの学者で、というところがキーポイントになっている。その辺りは映画を見てのお楽しみ。スパイの映画は話がややこしくなりがちだが、このキャラはこういう考えなのでは……?と考察する余地もあるので良いバランス。この映画の見どころはガチで一人になったイヴリン・ソルト(主人公)が己の体一つで苦境を乗り越えていくところ。CIAにはダブルスパイ疑われるし、元組織は「同士よ……」とか言ってるタイプのいかにもなろくでもなさ。(でもちゃんと味方してくれる同期いたのは嬉しい)ただし彼女が夫のマイクを愛していたことで、このろくでもない輪からは精神的に抜け出すことができていた気がする。KAプログラムを受けていた特殊な生い立ちを考えると凄い変化だと思う。爆弾作成。建物の窓から逃げる。変装。車の乗り移り。スパイ映画でやって欲しいことは軒並み全部やってくれる。特に手錠の鎖を使うところはとても良かった。華やかさがあるわけではないが面白い要素をこれでもかといっぱい詰め込んでくれてる映画。アトミック・ブロンドもソルトも、続編続編と言いながら話が進んでないのがアメリカなんだけど、これからまた面白いスパイ映画が見れることに期待。
おすすめの映画、あればぜひ教えて欲しい。