見守り環境構築 備忘録

kou2
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昨年、義姉より親族の見守り環境が欲しいと依頼があり、その対応をした備忘録です。

[要求定義]

・遠隔地(交通機関を乗り継いで5時間程度)に住む、高齢者の1人暮らしを見守りたい

・定点映像と音声の確認ができ、緊急時にはこちらから呼びかける機能があればベスト

・家に固定電話はあるが、インターネット回線は無い(携帯電話は圏内)

・義姉以外の姉妹も見守りしたい。見守り側はインターネット回線もWiFiもあるし、全員スマホを所有している

・夜間も見られると嬉しい

・設置は義姉(IT知識は世間一般程度)が行う

[対応内容]

要求定義から考えたのが画像の構成イメージ。

構成イメージ

機材として、カメラには比較的安価、かつ赤外線ライトと程々の解像度と視野を持つATOM Cam Swingを選定。

インターネット回線は、安価にするためモバイルルータ(富士ソフト FS030W)にOCNモバイルのSIMを挿入しました。

モバイルルータのAPNをOCNに設定し、モバイルルータとカメラを接続してATOM Camのアプリから視聴まで確認し、これを2口電源タップから給電するよう接続します(フリーズした際に、再起動を容易[電源タップを挿し直すだけ]にするため)

これを義姉に持たせ設置したところ、設置3か月が経過した現時点では問題なく稼働しているようです。

[所感・備考]

・義姉より、映像から得られる情報(本人はもちろん、生活音やカーテンの開閉などで)で生活状況が知れるので凄く助かっているとお礼を受けた

・カメラ画質は帯域負担を軽減するため最低画質に設定。それでも何しているかは判別可能なので不便は無かった

夜間に照明の無い部屋での映像

・動作検証中、数日に1度の頻度でカメラが繋がらない不具合が発生した。検証を行うもカメラ・アプリ・回線なのか絞り込みが出来なかったため、保険措置として毎日深夜にモバイルルータを再起動する設定を追加。その結果、不具合が発生しても翌日には復帰するようになった(本当はカメラも再起動させたかったが、カメラの設定にそういう項目が無かったため断念)

・こちらからの呼びかけは、聞こえはするが何を言っているか聞き取りづらい(実際の会話は電話で対処)

・毎日数分の見守る程度の運用で、一か月の使用帯域量は3.5GB程度

通信量

・長時間接続し続ける物なので、モバイルルータのバッテリーは劣化すると事故の要因になるため最初から除去。コンセント給電のみで起動する状態にする

以上、2万円の初期投資と月1000円程度の維持費で実現できました(実際はモバイルルータを中古購入したためもっと安い)。光回線を新規開設したり、専用の見守りサービスを利用するに比べたら多少は安く済んだのではないでしょうか。