ビアホール銀座ライオン７丁目店。現存する日本最古のビアホールで有形文化財に登録されているらしい。広いホールにテーブルと椅子が所狭しと並べられており、みっちり詰め込まれた人たちが各々に楽しそうにビールを片手に楽しんでいる。壁面にはモザイク画がぐるりとあって、今回は正面の大壁画を柱に遮られながらもサイドのモザイク画を間近で楽しめる端っこの席だった。壁は一面タイルで桜の花が彩られ、なんとも異国情緒あふれるお店だ。ここは奇跡的に第二次世界大戦の空襲を逃れ、戦後はGHQに接収され専用ビアホールとされたらしい。そんなビアホールで今は誰でも歴史を感じながらおいしいビールと食事を楽しめるなんてすばらしいことこの上ない。
ここの名物の炒めスパゲティナポリタンを、私の数少ないナポリタン経験の中で一番おいしいと思っている。甘めで濃厚なソースに太い麺、ソーセージは昔懐かしい赤いソーセージのような味（全部赤いから赤いソーセージかどうかよくわからない）で、全部が美味しい。ナポリタンは家でもたまに作っていたが、具材を入れすぎるのかいつも薄くて物足りない味になってしまう。具材を入れすぎるのは家庭料理あるあるだと思うが、本当に毎回味は悪くないんだけど物足りないという残念な結果になってしまうため、家で作ると美味しいナポリタンを求めてお店で食べたくなる。結果、ナポリタンはお店で食べた方が良いという結論に至った。食通な人たちの中には、ナポリタンは邪道だという人もいるけど、これは日本食として美味しい。イタリアンとは別のジャンルだと認識している。あーナポリタンの話を書いていたら、また食べたくなってきた。