ときめきメモリアル Girl's Side 4th Heart という作品をご存知だろうか。
恋愛シミュレーションゲームの金字塔とも言われる男性向け恋愛シュミレーション「ときめきメモリアル」の女性向けスピンオフ作品である「ときめきメモリアルGirls' Side」の四作品目だ。
恋愛ゲームの企画・開発をやる上でさすがにこれはやっておかないと……と思って一月頭にプレイし始めたらものの見事にどハマりしてしまった。

あまりにもおもしろいので色んな人に勧めて回っている。これを読んでいるあなたにもぜひプレイしてもらいたい。ので、私が面白いと思ったポイントをできるだけネタバレしない程度に伝えてみようと思う。
※ここから先はときメモGS4の実際にプレイしていた時のキャプチャー画像が出てきます。※
※シナリオの重要なネタバレはありませんが、一部ルート・一部イベントのセリフネタバレ、攻略対象の私服ネタバレなどが含まれています。※
※ゲームシステムの話もするので細かい仕様なども知りたくない人は記事の一番下までスクロールしてください。※
数が増えておもしろい
ときメモシリーズは「あの人に振り向いてもらうために自分磨きをする」のがメインのゲームだ。この「自分磨き」は「パラメータを上げる」。つまり数を増やすのがメインになる。

ゲームスタート時はこんなに少ないが

エンディング直前にはここまで上がる(画像は一番平均パラメータが高いデータ)
私は数が増えるゲームが好きだ。資産やステータス、増やせるならなんでも増やす。だから本当にパラメータ上げが面白くてしかたがない。
数が増えるだけでうれしいのに、それに加えてパラメータの高さでさまざまなイベントが起こってくれる。

パラメータが全体的に高いと期末試験で高順位をとることができる。順位が高いとキャラクターの好感度が上がってくれたり、特殊なセリフを言ってくれる。

パラメータが高いとこっちからアプローチしなくても向こうが勝手に好きになって、アプローチをしてくるようになる。ので気がついたら全ての攻略対象が好き状態になっていることがある。
私は数が増えて嬉しいからパラメータをあげているだけなのに、男たちが妙に自分のことを好いてくれるのがおもしろい。俺またなんかやっちゃいましたか?になる。
濃いキャラクターたち
キャラクターについて語ろうとするとゴリゴリのネタバレになってしまうので公式サイトのURLを貼っておくに留めるが、サイトだけでは伝わらない魅力が山盛り。ぜひ出会って人となりを知ってほしい。
私はキャラ一覧で「いや、こいつだけは無いな……」と思った男に心をガッシリ掴まれ、彼が現実にいないことに数日本気で落ち込んだりするくらいには入れ込んでしまった。
オモシロテキスト
デートした時にナンパイベントが確率で起きることがある。そのナンパを彼が華麗に撃退してくれる♡という胸キュンイベントな訳だが

主人公を差し置いて男の方がスカウトされる場合がある。
これは一番お気に入りの「ゴールデンスパンコールスカウトマンにセクハラされる颯砂希」 画像を用意できなかったが、この前のテキストでは体格の良さを誉められ「オレと天下をとろう」と言われている。
他にも、アルバイトでのイベントでも面白い会話が聞ける。
主人公が働いているバイト先に彼がやってきて仕事の様子を見にきてくれる♡(本当に見にくるだけのパターンが多数)というこの時点で若干「なんやねん」なイベントだ。
そのバイトイベントの中でも特にお気に入りのガソリンスタンドでの会話を紹介しよう。


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こいつらは何しに来てんの?
やはり金字塔
恋愛ゲームの金字塔と言われるときメモ。その系譜であるGSも「ときめきメモリアル」の名に恥じない「ときめき」を与えてくれる。
これも深く語ろうとするとネタバレになってしまう。その上、実際にプレイしないと「ときめき」を感じられないのでここでは魅力を伝えきれないのがもどかしい。
ここで一つ、初プレイ時の思い出を語らせてもらおうと思う。
名前入力型のゲームの醍醐味といえばやはり名前を呼んでくれることだろう。GSでは好感度が「好き」以上でデートした場合に名前呼びしてくれるようになる。
私が初回周回で攻略したのは本多行。キャラクターの段落で書いた「一番無いと思っていた男」が彼だった。
男も女も、大人も子供も関係なく誰にでもフレンドリーに接する彼は、内部データ的に「友好」状態になるのは早いが「好き」状態になるのには時間がかかるタイプの攻略対象だ。
必死でデートの約束を取り付け、誕生日プレゼントを選ぶのに本気で悩み、バレンタインチョコ作りに心血を注いだりと初心者ながら手探りで攻略を進めていた。
そして2年目の花火大会、このタイミングで彼の好感度が「好き」状態になった。

2人で花火を見たあと、「君をこう呼びたい」と名前で呼んでくれた。
この周回が終わったあと、十何周かしていろんな男から名前で呼ばれたが、この本多行を超えるシチュエーションだったことはなかった。
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初回プレイ時の思い出として本多行との思い出を語らせてもらったが、他の攻略対象にもそれぞれこういったプレイ時の思い出がある。セクハラされ男の颯砂とも、ガソスタ徒歩来訪の風真とも、思い出深い記憶があるのだ。攻略中の細かい積み重ねが、プレイヤーとキャラクターの間に特別な想いを生む。現実生活でもキャラクターのことを思い出してしまうくらいに。
私は科学館に行った時に「行はこの展示見たらなにを話してくれるんだろう」と思ってしまい、「行はこの世界にいないのに……」としょんぼりしました。
GS4特有「仲良しグループ」
GS4には特定のキャラクターと交友を深めると「仲良しグループルート」という特殊なルートに入る。
このルートに入ると主人公+攻略対象三人でのデートイベントが発生して、一対一のデートでは見られない男友達同士の会話を覗き見ることができる。

四人で学食で昼食をとったり、行事で特殊なイベントが見れたり……通常ルートでは味わえない、さまざまな思い出を作ることができる。

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再三言っているが、ときめきメモリアルは恋愛ゲームだ。
主人公が「良い友人たち」と思っていたとしても、彼らは違うかも知れない。

人間の関係というのは移り変わっていくものだ。不変の関係などは存在しない。

異性間であればなおさらだ。

均衡が崩れれば、「仲良しグループ」は崩壊していく。
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シリーズ前作、ときめきメモリアル Girl's Side 3rd Story の「親友モード」「三角関係」に次ぐ、名前だけ可愛らしくパッケージングされた愛憎入り乱れる地獄のルート。
一途に彼を追っていたら気がつかない彼の新しい一面を見られるのも、女の主人公との間には無い、男友達同士特有の空気感を感じられるのも嘘では無い。「仲良し」のまま三年間を終えられるルートもある。
ただ、うまくやらないと全てが崩れ去ってしまうだけで。
知識がないままプレイしていたら自然に誰か一人を選ぶことになる。プレイヤーが三人を平等に愛しているとしても、「選ばれなかった男」が生まれてしまう。ゲームシステム上仕方がないことだ。
プレイヤーである私たちは「選ばれなかった男」の想いも知ってしまう。主人公が気がつかないところまで知ってしまうし、気がついてしまう。
それでも、誰かひとりの手を取らなければいけない。なぜならこれは「恋愛シュミレーションゲーム」なのだから。

↑これはお気に入りの「山盛りホットケーキで被る風真と颯砂」
ここまで長々と書いてきたが、この作品の魅力の一片も伝えきれていない。恋愛ゲームの特性上、個々のプレイ体験こそが魅力だからだ。実際にはばたき学園での三年間を過ごし、あなただけの彼らとの思い出を作ってほしい。
2025年2月26日の23:59まで50%offでダウンロードできるので、この機会にぜひ購入してみてほしい。攻略対象が増えるDLC第二弾と第三弾も併せて購入をお勧めする。
プレイしたら誰が一番好きか教えてください。