MOTHERをクリアしました。
Nintendo Switchオンラインの加入者向けソフトでファミコンのゲームができるのですが、そこに糸井重里のMOTHERが収録されています。
友人から、MOTHERは是非やって欲しい、MOTHER2も3も全部やって欲しい、と以前から熱心にオススメされており、先日時間に余裕ができたのを機に始めてみました。
かれこれ……1週間?ほどかけて先ほどクリアしました……。
大変だったけど面白かった〜〜!!
以下、ネタバレ付きのプレイ感想
まず、レベリングが大変だった…………!😫
人生で初めてレベリングをしなきゃいけないゲームをしたかもしれません。
というか、もしかしたらポケモン以外でコマンドゲームしたのは、ほぼほぼ初めてかも……。アクション系のゲームばかりしていたので……。
そんなわけで、かなり新鮮な気持ちでプレイした。
攻撃方法や攻撃相手を選んだり、これまでの経験から敵のHPを推測したり、時には回復、時にはバフデバフ……とうんうん頭を使いながらプレイするのは逆にとても新鮮で、面白かったです。
まぁ最終的に女の子(ルルちゃんと名付けました)のPKビームγかPKフリーズγで即死!即死!即死!みたいな戦闘方法だったのですが……(脳筋)。
また、ポケモンでかなり甘やかされて育ってきたため、「回復にお金がかかる」「回復場所が街にない」「戻るのもキツければ行くのもキツイ」世界というのも新鮮でした。
ポケモンセンターってなんて偉大なんだろう……。各地のジョーイさんとポケモン世界の医療に感謝します。あとその場でご飯食べて元気になるリンクってすごい。勇者って偉大。
そして出掛ける際の移動時間でレベリングをして少しずつ進めていましたが、世の「兄」や「姉」なる者たちが、弟や妹にレベリングやらせる気持ちがよ〜〜〜〜く分かりました。確かにレベリング飛ばして先に進みたい。なるほどネ……。
子供の頃に、兄からドラクエを手渡され「街には入らないで。ずっとウロウロして」と言われて「えぇ……?」と思いながらウロウロし続けた記憶が蘇りましたね。
ストーリー感想
※ うちのパーティメンバーは、主人公「クロ」、女の子「ルル」、弱虫の男の子「ヨシ」、不良の男の子「テツ」の名前でプレイしていました。ヨロシク!
※途中でゼルダの伝説『夢をみる島』のネタバレもあります
ストーリーとしては、マジカントが消えるシーンがやはり衝撃的でした。
攻略を探している最中にうっかり「マジカントは消えてしまうので、装備は必ずここで揃えるようにしましょう」という記載を目にしてしまい、「き、消えちゃうんだ……」という心構えだけはしながらプレイしていた形になります。
しかしヨシが仲間になっても、ルルが仲間になっても、テツが仲間になっても、一向に消える様子はなく……。
ただメロディーは残り2個というところまで来ていたため、そろそろ……だろうな……という気配はあり……という落ち着かない気持ちでプレイをしていました。が……
消えるのめちゃくちゃ終盤じゃねーーーか!!!!!!!!
逆にびっくりしたわい!!!!メロディ完成=最終盤じゃんか!!!
「マジカントはみんな優しいし、すっごい便利だけどこれはそのうちなくなっちゃうから、こんなに便利でもゲーム的に問題ないんだろうな」とか思ってた私はなんだったんだい!!!終盤じゃねーーーか!!!!!
……と、そこにまずびっくりしてしまいました。無駄に脅すな!😫
閑話休題🍵
完成したメロディをクイーンに聞かせてあげると、ギークへ歌った「子守唄」が完成して、クイーンは夢から目覚める……。夢から目覚め、夫の元へ旅立っていく……というシーンはとても切ないものがありました。
クイーンマリーは主人公の祖母であり、彼女が旅立ったことにより、マジカントは消滅してしまいました。
私が歌を完成させなければ、マジカントは保たれ、住民たちはずっと幸せに暮らすことができたでしょう。
しかし一方で、歌を忘れたクイーンは苦しみながら過ごすことになりますし、主人公たちはギークを倒すことができないまま、世界は滅びてしまう……。(歌を揃えることがギークへの対抗策だとは知らされていませんでしたが……)
仕方ないこととはいえ、マジカントの住民たちのことを思うと、私がマジカント消滅の引き金を引いてしまったことに胸が苦しくなりました。
「私のことを忘れないでね」と指輪をくれた女の子もいたのに……。私のせいでみんな消えちゃった……。
(あの指輪のせいで地下水路やり直しの憂き目にも遭いましたが、それはまぁよしとしましょう)
『夢をみる島』の思い出
「歌を揃えることが主人公の目的であり、ゲーム的なクリアに繋がる道だが、歌を揃えることで永遠に失われるものがある」……というつくりは、ゼルダの伝説『夢をみる島』でもかつて経験したことがあります。
『夢をみる島』では、コホリントという島に漂着したリンクが、ハイラルに帰るため島を走り回りメロディを揃えます。そして完成したからメロディをかぜのさかなに聞かせると、かぜのさかなは『コホリント』という夢から目覚め、コホリントは消滅し、リンクはハイラルに帰れるのです。
コホリントでも、マジカント同様に住民たちがのどかに幸せに暮らしていました。しかしそれを外来者である主人公が、破壊してしまう……。
わたしが、めざめると、
コホリントじまはきえるだろう
しかし、このしまの おもいでは
げんじつとして、こころにのこる。
そして・・・ キミはいつか
このしまを おもいだすだろう。
この おもいでこそ、ほんとうの
ユメのせかいでは、ないだろうか
(かぜのさかなのセリフより)
ゲームの進行上、仕方のないことなのだけれど、とても辛い気持ちになったのを思い出しました。
ときはみちた!
ともにめざめよう!!
(かぜのさかなのセリフより)
でも、夢は……覚めるものなんだよね……。
『MOTHER』とは
マジカントの消滅の後、全ての元凶だと思われる宇宙人を倒しに行きます。
この宇宙人のおかげで、世界には様々な異常が起こり、街にはモンスターが現れました。イースターの街からは大人が消え、テツ(不良の男の子)の両親は殺されてしまいました。悪い奴です。悪い奴だと思って、挑みました。
この宇宙人ギークがマジで本当に強くて、初見は攻略無しで挑んだためギミックも全く分からず、よく分からないままに全滅……
「な〜にがかわいいギークじゃい!!!クイーンマリー!!!!!!!」とプリプリ怒りながら再戦するなどしました。
ああ....ギーグ....
ほんとうの こどものように
かわいがったのに....
しっぽを ふってた
あかちゃんだった....
こもりうたを....でも....
(クイーンマリーのセリフより)
数ターン攻撃をしのぎ!?歌を!?歌う!!?いっぱい!?ンー確かに歌うのコマンドが最後増えていたような気がするみんな死んでたけど!!!!
と、攻略に乗っていた戦闘の流れに衝撃を受けつつ再戦。なんとか倒すことができました……。(当時の人たちはこれはどうやって辿り着いたんですか?昔のゲーム、難しすぎるぜ……)
このギーク、とてもよく喋るのです。クイーンマリーの言う通り可愛い尻尾もついていますし。
全員殺してやるという類の言葉を放って攻撃しつつも、「おまえだけは助けてやる」と主人公に宇宙船に乗ることを提案してきたり、クイーンマリーの子守唄で文字通り死ぬほど苦しんだり……。
悪い奴だけど、どう考えても悪い奴だけど、ギークの中にはクイーンマリーといた頃の「かわいいギーク」がいるんでしょうね。きっと。
だからマリーの子守唄であんなに苦しんだんでしょう。完全な悪で、人類と完全に敵対していたら、人間の子供が歌う思い出の子守唄なんぞで苦しんで、逃げ出したりはしないと思うのです。
主人公たちの歌う子守唄は、ギークのMOTHER……、お母さんの子守唄。
主人公のお母さんは家で好物を作って待っていてくれていますし、プレイヤーのお母さんもこのゲームの内容には関わってきません。
ゲームタイトルの『MOTHER』はクイーンマリーのことで、お母さんを呼んでいるのは……もしかしたら主人公の前から逃げ出したギークなのかもしれないなぁ……と、エンドロールを眺めながら彼女に思いを馳せるなどしました。
ゲームをクリアして
言われていた通り難易度が高く、現代のゲームほど全てを語ってくれるわけでもない、『MOTHER』というこのゲーム。
何度も「わから〜ん!!」と叫び、最終的にはネットで調べたマップとネタバレ回避の攻略サイトに頼りながらプレイすることになりましたが……。
それでも、プレイして良かったと思います。
『Undertale』との共通点を感じたり。『夢をみる島』でのことを思い出したり。消える人たちのことを思って胸が苦しくなったり。悪役のギークに憐憫の情を抱いたり。
久しぶりに沢山こころが動きました。
これまでにやったゲームの経験や、人生の経験が響いて一人一人のプレイ体験になるのが、ゲームの面白いところですよね。
触れた人の思い出を響かせる鐘のような作品を、私もいつか作ってみたいです。
折角、名作として語り継がれているゲームですので、しばらくは糸井さんのインタビュー記事を読んだり、他の人の感想を調べたりしてみようと思います。
そしてそのうち、『MOTHER2』をプレイします!わくわく!
では!また