18で上京して以来、引っ越しに取り憑かれている
色々な事情があったにせよ、ここ十年で十回引越しているというのは、自分でもちょっとやりすぎだと思う
何かのテレビCMで、日本人の引越し回数は平均4回と聞いたから、30歳にしてその基準をやすやすと超えてしまったことになる
なんでこんなに引越し回数が多くなってしまったのかということを反省すると、たぶん引越しの快感に病みつきになってしまったからだと思う
引っ越しというと一般的には大変なものというイメージが強い
しかし、単に辛く苦しいだけのものかと言われると、決してそうではない気がする
例えば、引っ越しが終わったあとガラガラになった部屋を見る時のスッキリした気持ち、引っ越しの日に合わせて徐々に調味料をはじめとする食料品を減らしていって引っ越しの直前に空にする、などは他では得難い快感である
前に何かの本で、人はものを手に入れた時だけでなく、ものを捨てる時にもドーパミンが放出されるということを聞いたことがあるが、引っ越しに伴う断捨離はそれに近いものがあると思う
最近はものを減らすだけでなく、できるだけものを温存することにも気をつけていて、新しいものを買わないだけでなく、できるだけ今あるものを捨てないようにしている
今回10回目の引っ越しでは、過去で一番処分するものが少ない気がするので、その点は非常に誇らしい気持ちでいる