独立について #6 想定外はつきもの

くに
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独立や起業の本を読んでいると、きまって想定外な出来事と遭遇した話がでてくる。よくあるのが起業前に描いた詳細な事業計画が使い物にならないという話だ。

こういう話を聞いていたので詳細なプランは作らなかったが、ごくごく簡単な事業計画をGoogleドキュメント1枚にまとめておいた。また、自分の不安を和らげるために、想定メニューと収支のシミュレーションを作ってみた。これらがそのまま上手くいくとは思えない部分もあったが、資金的な撤退ラインを明確にするうえでも意味があった。

独立前に事業計画をしっかり作っても意味がないというアドバイスには一理あるが、固執しないのであれば十分に意味があると考えている。なぜなら、自分の学びには役立つからだ。少なくとも頭の中だけで顧客ニーズを想像することの困難さや、目の前の仕事の不安定さを学ぶことができるだろう。

過分に漏れず、自分にも想定外がやってきた。独立のきっかけとなった1件目のお仕事が早々に終了してしまったのだ。

我々のコンサルティングによって顧客のAIプロジェクトの計画が軌道修正され、体制も適正化された。喜ばしいことである。そして、その結果、以後は自分たちでできるという話になり、早々に支援終了となったのだ。コンサルティングとしては成功したように見える。

しかし、退職届を出した途端に仕事がなくなってしまった。こんなこともあるでしょ、と思っていたものの、こんなに早く想定外が訪れるとは思ってはいなかった。もともとは半年以上のプロジェクトだったのだから。

退職までは数か月ある。長い夏秋休みがはじまったのだった。

つづく

@ku2t
独立日誌をしずかに書きます。ku2t-lab.com